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#1 最善を尽くして。


 20代、意味のある衝動を全て行うこと。

 自分探しの旅に出るよりも、1番自分を知る方法だと思っている。日々起こること全てが答えであることを理解しながら、学生時代に描いていた「大人」になるために今日も私は決断をする。

食べ方で選ぶ時代へ‥

 1年前、「新しい自分」に真剣に向き合うために新しいチャレンジをした。YouTubeの投資番組で資金調達をし、好きな事を仕事にすることからの次のステップ、ちゃんとビジネスをすることだった。

これまでの3年間の日々で、いろんな形で料理を提供してきた。お弁当、ケータリングはもちろん、レストラン、レシピ本、イベント、そしてインスタライブ‥。食べ方で選ぶ時代を作りたいと漠然とした言葉で伝えたけれど、伝わりきらない漠然とした言葉は3年間の取り組んだ活動の中で生まれた1つの答えは今では、核心となり心の奥底に宿った。

 新しいチャレンジで得た軍資金で、飲食店をつくった。それはほんの最近、2020年2月の話。まもなくコロナ渦に突入し今に至っている。飲食店はもう私の知ってる飲食店では成立しない状況。売り上げが上がらないこと、従業員の給料を払えないことは持ってのほか。それらもさることながら、私がどうしても気になったことは、フードロスと自分が作ったブランドを廃れていくことに疑問と悲しみを感じた。

あるべき姿であるべき

 飲食店として、ラインナップが少ないのは楽しくない。出来立てを提供できないのであれば、熱々で仕上げる調理法は向いていない。開放感のない店は、感染対策していたとしても気が気でない。考えれば考えるほど語尾に「できない」の否定の言葉がつきまとう。これは私に対するアラートで、そのシグナルに気づかず続けていくことはまるで意味のないこと。そして、店を移転することを考える。

 あるべき姿というのは料理もそうだけど、作る本人の姿に言えることだと思う。昔から「手の味」という風に言われて来たように、ものづくりには必ず気持ちが反映する。もう私はこれ以上、中途半端な気持ちでいる事が苦しくなったのである。

生みの親としての愛

 ブランドを立ち上げて思うことは、それが良い連鎖を起こしてくれたり、人を嬉しく思わせたり、1人でも多くの幸せの種となっているかどうか。失敗を恐れずに行動し続けるのは、その種がちゃんと花の咲く種であるように、ブラッシュアップし育てつづける事なのである。その愛情は苦しい状況で耐えることより、幸せな状態に導くことだ。時には勢い任せで走って来たけれど、その衝動には全部意味があった。

ただ、もうこの先今の状況のままあることは意味がないと私は思う。なぜならサプライスを作った時、とてもクリエイティブな気持ちでいっぱいだった。

変わらないために変わり続ける

 世の中は変わる、人も変わる、そうすると食べ方は変わる。3年間で体験したさまざまな食べ方食べられ方から学ぶ、これからの食べてもらい方を選択する必要がある。私ができることは、現状では叶わない。店舗を閉め新しい始まりであるために移転をする。また発想と実践を繰り返し続けたい。

 代官山店の閉店の日程はまだ確定していないけれど、ブランドの終わりではないことが伝わればいいなと思う。よりよくあるために、最善の方法でこれからも良いものを届けたいと切に願う。

美味しくて楽しい食の未来に。

humi hosokawa


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