健康診断の価格

健康診断は一定の規模の会社は、従業員に受けさせなければいけないため、企業は一律に実施している場合が多くあります。また、自分で受けるにしても、領収書を経理に出せば精算してくれる場合は、あまりよく「どのくらい健診にかかっているか」を見ることは少ないのではないでしょうか。

特に会社を辞めて自分で健康診断を受けることになった、新しい職場で健康診断を受けてから入社するように言われた、会社が大きくなって社員に健康診断を受けさせないといけなくなった、などなど
急に健康診断の価格が気になるケースがあると思います。

中には、この新型コロナの影響で会社でまとめて実施できないので、個々で受けて結果を会社に報告して、と言われた会社もあるのではないでしょうか。

健診の種類

毎年一回、サラリーマンが受ける健康診断は「定期健康診断」と呼ばれ、労働安全衛生法という法律に規定されており、雇い主は必ず実施しなければいけません。

また、危険物や特定の化学物質などを扱う場合は、別に検査を定期的に受ける必要があります。

その他には、入社時に社員の健康状況を把握するための「雇入時健診
子供の成長をチェックするための学童健診(学校保健安全法)などがあります。

価格の決まり方

健康診断は、クリニックや病院で行っているため、風邪で病院にかかるのと同じような感じがしますが、まったくの別物です。

風邪などで病院にかかると、保険証の提示を求められます。この保険証のおかげで、実際にかかった医療費の実に70%OFFで日本では医療を受けることができるのです。

ただ、保険証を使うには条件があって、医師の免許を持った先生が病気(もしくは病気の疑い)と判断したものに限ります。つまり健康な人の検査は保険証は使えないため、70%OFFは使用できないことになります。

なので、この定期健康診断の料金は、実施医療機関が任意で決めることになります。人間ドックも同様です。

通常、価格には「検査を検査専門会社に依頼する費用」+「人件費」+「材料費」+「利益」で決まります。

健診実施機関が、どれだけ利益を取るかによって、金額が変わるということです。値段が高い場合、その分サービスに力を入れている、とか、有名な先生に見てもらえる、などのメリットを設定したりします。

基本料金の中身の見方

とはいっても、外部に検査をお願いするときの価格や、材料費などは通常はわかりません。

しかしながら、日本には「診療報酬明細書(レセプト)」というシステムがあり、ものすごい細かいルールで、医療における行為の値段が決められているのです。そのルールたるや、聖書のような厚みがあり、細かくは1年に1回、大きくは2年に1回の頻度で見直されているのです。

この価格表は、医院が診療を行ったときに利益が出るように(逆に出過ぎないように)設定されているものなので、比較的時流を反映した価格ということができます。

つまり、自分が受ける検査価格と保険料金の価格を比較して、どのくらい差があるかによって、「利益」を上乗せしているか推し量ることができます。

自分が受ける健診は、どの項目があり、どのくらいの利益があるか見比べてみると面白いでしょう。
高い割には、ほかと変わらないサービスであったり、逆に極端に安すぎるのは人員も少なく、大量に捌くため、一人ひとりを本当にちゃんと見てくれるか心配になります。

保険診療の価格一覧表

初診 2,820円
再診 720円
●矯正視力検査 690円
●喀痰検査 1,600円
●胸部エックス線撮影 850円+550円(診断料)
●乳房エックス線撮影 3,060円+550円(診断料)
●貧血検査(血色素量、赤血球数)
210円(抹消血液一般)+350円(採血手技料)+125点(診断料)

●肝機能検査(GOT、GPT、γーGTP)
●血中脂質検査(LDLコレステロール、HDLコレステロール、血清トリグリセライド)
●血糖検査(糖)
まとめて 930円


●尿検査(糖・蛋白)260円
●心電図検査 1,300円

まとめ

どんなものにも、「相場」があります。
健康診断は自分の健康に関わることなので、ただ「安い」だけで目的の検査を受けられないのでは、なんのために検査しているか分からないし、「高い」から安心!ではなく、どれだけの付加価値をもたせているから高いのかを知る方が納得をして検査を受けることができると思います。
そんな目で、数多ある健診機関を調べてみると、自分の健康診断への意識は大きく変わってくるのではないでしょうか。

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