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女性と働くときに気をつけたい4つのこと。

0.はじめに

こんにちは。
私は内山聡と申します。

このブログにたどり着いた方は、
新しくチームを任され女性の部下を持つことになった方か、
チーム内の女性とうまくやっていきたいが、どうも想像していたような関係を築けていないという方(むしろ後者の方が多いかもしれません)ではないでしょうか。

自己紹介をいたしますと、
私は医療関係の人材支援会社に15年以上所属しています。
クライアントは病院、クリニックといった医療現場が多く、
看護師や臨床検査技師といった職種の方とのやり取りが多いため、自然と女性と話す機会が多くなります。

また、弊社に登録しているスタッフは、ほぼ女性。
スタッフに連絡するコーディネーターも女性が多く

内も外も女性、まさに女性に嫌われたら仕事にならない、という世界で働いてきました。

長年こういう職場にいると、なんとなく女性に嫌われそうな言動もわかってきます。

居酒屋や帰りの電車などで、
女性の部下との関係に悩み、
上司に相談している話が聞こえてきます。

聞くとはなしに聞いていると
「あ~、それは嫌われるなぁ」
思うことが良くあります。

また、それに対する上司のアドバイスも
「あ~、それは不味いかなぁ」
と思うこともしばしば。

悩みの内容は大抵こんな感じです。

* 女性から嫌われたらうまく仕事が回らないのは分かっているが、どう扱っていいかわからない。
* 女性は感情で動くので扱いづらい
* 女性とコミュニケーションを取ろうにも本人の受け取り方ひとつで「セクハラ、パワハラ」と言われてしまう
*女性は自分本意で動き、会社への帰属意識が薄い

それに対して、先輩のアドバイスとしては
*女性は別の生き物だと思って割り切るしかない
*彼女らはいざとなれば会社をやめて結婚すればいいと思っている
*女性は自分しか眼中になく、会社への帰属意志が薄い
*相手にしてほしいだけ

そんな女性蔑視の偏見に満ちた回答はしない!
そうおっしゃる方も多いでしょう。

しかしながら
「女性と男性と別に分けて考える必要がない。
同じように叱って、同じように褒めるべきだ」

というような理想的な回答も、
現実にはそういう訳にもいかないなぁ、というのが実感です。

そこで、この記事では、
女性と接するときの禁止事項や、注意すべき点(自己の危機回避だけの話ではなく、女性ならではのSOSの見つけ方など)を、
私の知識の範囲内でお伝えしたいと思います。

これを読んで、女性からモテモテになったり、
意中の部下といい関係になるような類のアドバイスではありませんが、

真剣にチームを成功に導こうと決心しているあなたが、
女性スタッフとの関係のボタンを掛け違えることなく、
より関係を構築し、
最大限の成果を発揮できる一助になればと思います。

0.5 男女の脳の知識分野において違いはない

ここで、
想定外の事実が判明したので、あらかじめお断りをしておかねばならなくなりました。

この記事では、よく言われる「男脳」「女脳」と言われるような、男性と女性の特徴的な違いを使って説明していきます。

しかし、現在の脳科学では
男性と女性で脳の構造に違いはない
ことが証明されてきているそうです。

さらに、
右脳=イメージ 左脳=言語 
といった違いも証明できないそうです。

一部の学者が独自の検査方法によって仮定した脳の左右差を
マスコミが分かりやすいという事でf広げた話です。
(「左脳・右脳神話」の誤解を解く(DOJIN選書)八田武志 2013年)

脳の男女差に対するイメージや通説は、
じつは育つ段階で、こういった傾向を持つ脳に「人為的に」特徴づけられてきている、というのです。

つまり、女性特有の考え方は、脳の違いなどではなく、後付けで作られていくものだという事です。

そうなると、この記事の内容はまったくガセになってしまうのか・・・

そう考えもしましたが、
現在において、女性と男性の違いは明らかに存在していて
(それが先天的か後天的かは別として)、
そういった違いを頭の片隅に置いておくことは、男女関係において「損失」は少ないだろう、そう考えることにしました。

なので、この記事の内容の男女の差異は、時代とともに薄れていくのかもしれません。

でもそれはよいことだと思います。

そんな事も踏まえつつ、女性スタッフとうまく(無難に)付き合っていくためのお話していきましょう。

1.女性をあえてピックアップする必要性

そもそも、自分は部下とどんな関係を築いていきたいか。
一般的な例を挙げてみましょう

・部下は自分の提案に臆することなく意見を言える雰囲気の、活発に議論をしながら成果を産み出していくチーム

・ストレスが多い職場なので、悩みがあればすぐ相談できるような頼り甲斐のある上司と、細かいことは自ら気がつき、自分をフォローしてくれる部下という関係

・あうんの呼吸で、こちらが何も言わなくても察して準備などをし、自分の思考を止めさせない部下と、その部下を会社のしがらみから守り、最大限に評価してあげる上司。ただし間違ったことは厳しく指導する側面も持つ

どうでしょう。
これは、前に新しく上長になった人たちに書いてもらったものを一部加工したものです。

他にもいろいろ、考える理想像はあるかと思いますが
よい上司と部下の関係には性別は関係無いように見えます。

そうなのです。
必要もないのに「女性」ということに捕われると、失言失態を招くのです。

2.なぜ女性を意識するといけないのか

なぜ女性を意識してはいけないのか。

そもそもこの問いこそ
「なぜ女性を意識するのか」という問いに答えないといけません。

女性をあえて意識するということは、下心がある、という場合もあります。下心には大小あるでしょうが、
行動に影響が出るほどの下心は社内恋愛の問題になってくるので、

今回は、
そういう気持ちはない、もしくは少しはあっても行動に影響を及ぼすものではない位のものとして話を進めます。

さて、その仕事の能力に性別は関係ありますか?
女性であることに、多少は配慮しないといけない現場もあるでしょう。

しかし、
下心でもなく、必要性もないのに女性を意識してしまうとしたら

そこには前述したような
・女性は仕事ができない
・女性は責任感が薄い
などの「差別意識」潜んでいることがあります。

女性を特別視する考え方は、やはり世代が上がるにしたがって強くなると思います。
私は昭和48年生まれで46歳(2019年現在)ですが、
自分たちの上の世代との女性に対する考え方は、差別的だと思うことがありますし、
また逆に、正直に申し上げると新卒の10代の若者に(男のくせに女々しい奴だな)と思ってしまうこともあります。

各々その時代の教育の影響があり、
書物やドラマの影響があり、
社会の構成されている男女比の影響があると思います。

また若手にとって絶望的な問題として、
そういった時代の男性がまだまだ現役で、決定権や裁量権がを持っているということです。
取引相手もそういった時代の人たちが中心だと、同様のものを評価基準にされるということです。

こういった環境の中にいると、
自分では意識していなくても、取引先や上司から、
こつこつと差別意識を植え付けられていく可能性があります。

その結果、だんだんと
「女性部下との関係をしくじって、自分に被害を被らないか」
「女性の気分や感情に振り回されて、必要のない時間を割かれてしまわないか」
と恐れたり

反対に、
「俺が守ってあげないと」
という全然的外れな義務感が生まれたりします。

そういった差別意識を含む
「女性への意識」
が仕事に持ち込まれるようになると
結局、ぼろが出て(本音では差別していることを感じ取られて)
最悪、女性陣の誰からも相手にされなくなり(部下からは信頼されなくなり)、業務が回らなくなり、

最後には、チームとして成果を上げられないので、そのチームは解散、といった事態を招くのです。

3.男性スタッフと同じように扱えば問題ないのか

では、まったく男性と同じように接すればいいか
(パワハラ・セクハラは論外として)
という話になると
実は、それでも上手くいかない場合が多いのです。

以降の内容的には、
「女性はこうだから、すぐにこう行動しろ」
という話ではないので、
「そういう考え方をしているのかな?」
と頭の片隅に置いて、行動を観察する、という事だと捉えてください。

・女性はマルチタスク

昔、女性3人男性2人といったチームで仕事をし始めたころです。
私が電話でクライアントと話をしていると、
向かいの女性が「こんど○○さんが行くと言っておいて」と被せて話しかけてくるのです。
私は相手との話をしているため、まったく頭に入ってこず、そのまま電話を切りました。

すると、
「なんで言ってくれなかったの」と嫌な顔をされました。

(そんな無茶な・・・)

そう思いながら、他の人を観察していると、
確かに女性は電話をしている最中に話しかけられても
(例えば、いまの電話相手にこのことを伝えてほしい、など)、目で「わかった」と合図し、会話の中に伝言を織り交ぜることができます。

それに対し、男性社員は男性は、自分と同じく
話しかけられると電話先の相手に「ちょっとまって」と1回会話を区切り、伝言を聞いたうえで
改めて電話先の相手との会話を再開する、
といった段取りが必要だということが分かりました。

また、看護師のような他人の世話をするといった職種も
「やはり女性の方が細かいことに気が付く」
と当時の看護師長がおっしゃっていました。

男性はガサツでもいい、女性は細かいことに気づかなければいけない、
という日本の教育の結果なのかもしれません。

ただ、こういった傾向があるかもしれない、
ということを意識していないとどうなるか。

自分の電話中に被せて要件を伝えてくる女性を
(電話してるだろ!話しかけてくるとは馬鹿なのか?)
と思ってしまいます。

細かいことに気づくと分かっていれば、変に胡麻化したり隠したりしても、わずかな動きの違いでばれているかもしれないと思えるでしょう。

実はこのあたりは、分かっていない人が多く(たいてい男性)
「こうやって適当に胡麻化したら納得してさー」
「焦ったけど、さらっと潜り抜けたら、ちょっと疑われたくらいでさ」
とビールを飲みながら談笑しているのを聞くと

(ばれてるよなー、きっと)と思います。

相手は当然気づいているけど敢えて知らんぷりしてくれている、
と思い至れば、
「借り1だな」
くらいの気持ちを持てるでしょう。

ちょっとしたことでも誤魔化せたと思って、
「ちょろいな」
と思っている男性と、
分かっているけど気づかないふりをしている女性。
この2者に信頼関係が生まれるのは、すこし難しそうですよね。

・女性は感情が優先

女性は脳梁が太いので、左脳と右脳の結びつきが強く、物事をイメージとして覚える。

脳科学的には証明できなくなったとしても、
傾向としてはあるとして考慮しておいた方がいいと思います。

感情優先というと、女性か会議で感情的になって泣き出すとか、女性上司がヒステリーを起こして怒鳴りつけるとか、そういった話が浮かぶかとおもいます。

しかし男性でも同様にヒステリックな行動をする人はいますし、そもそも、それが本当に感情によるものか、演出によるものかも分からないので何とも言えません。

ここで考慮してほしい感情優先とは
「感情の記憶」「嫌悪感」です。

・「感情の記憶」について
いままで、女性上司や女性社長とも仕事をしてきましたが、
トラブル事案の記憶に関しては当然、皆さん鮮明に覚えているのですが、
時系列がめちゃくちゃになっているケースが非常に多いです。

時系列なんかどうでもいいと思っているんじゃないかと思うときもあります。
ビジネス上では、時系列をすっ飛ばされると解決するものも解決できなくなってしまいますが、

実際は、病院の理事長クラスであっても、
「どっちが先かなんかは関係ない」という事を平気で言ってきたりします。
もうこれは、どうしようもありません。

それでも、
「時系列はともかく、ものすごく印象が強くて、今後もことあるごとに話が出てくる」
と想定して、その後の対応を先回りして考えておくことはできます。

・「嫌悪感」について
これはもっとも注意を払うべき感情です。
女性スタッフを手配していると感じるのですが
「あの人が嫌だから勤務しない」
という事が意外と普通に起こります。

管理職の男性から言わせると「嫌いでも仕事なんだから」と思いますし、
「これだから女性は無責任だ」
と思ってしまうのにうってつけの内容です。

しかし、女性が嫌悪感を示した場合、
男性が思う何倍も嫌悪感を感じていると捉えて動くのが正解です。

例えば、嫌な感じのクライアントの担当者にクレームに対し、連絡しなければいけない時、非常に電話をかけづらそうにしている場合。

自分としては「そんなに気にすることないのに」と思っても、
想像の何倍もストレスを感じていると思えば

「代わりに掛けようか?」

と声をかけられるし、その時の反応を見て
「そんなに辛いことだったのか」
と思うことができるでしょう。

ただ、毎度毎度かけづらそうにされても困りますけどね。
その場合は無理強いするよりは、
いっそ担当を変えた方が、すんなり解決すると思います。

4.絶対やってはいけない「依怙贔屓(えこひいき)」

嫌悪感からの延長にもなりますが、女性と仕事をするときに最も気を配らなければいけないのは「依怙贔屓」をしないこと。

もちろん、女性に限りませんが、
「お気に入りの部下」に依怙贔屓しているときに感じる嫌悪感は、
これまた何倍も大きいと肝に銘じるべきです。

女性の上司などが、気に入った部下を依怙贔屓している姿を見たことはありますが、あれは「女性陣に嫌悪されても平気」という確信犯でやっていると思った方がいいでしょう。

少なくとも、女性陣とうまくやっていこうと思っているあなたは、
「依怙贔屓」に最も注意してください。

では、具体的にどんな振る舞いに注意すればいいか、ですが

「全員を見ること」「ビジネスに徹すること」
です。

・「全員を見ること」
私は、最初の会社で
「スタッフや取引会社に対し「フェア」であるべき」と教わってきました。
当時いろいろ教えていただいた上司が最も嫌ったのが

「ごねる人が得をして、まじめにコツコツやっている人が損をする」

という事でした。
サイレントマジョリティとノイジーマイノリティというやつですね。

普段のルーチン業務をコツコツこなしている人
(しかもよく観察してみると、自分なりに細かく業務改善していることが多い)よりも、
大きな声で報告してきたり、華やかな感じの人ばかり評価していたりすると、それ以外の周りの評価がどんどん下がっていきます。

・「ビジネスに徹すること」
部下には要領の悪い人、物覚えの悪い人、特定分野が苦手な人など様々な人がいます。
仮に、おとなしそうな人にはきつい言い方をし、愛想のいい新人には懇切丁寧に教えている姿を見せられたら、当事者でなくてもあまりいい気持がしません。
反対に、要領が悪い人に付きっきりで教えていたりすると「自分はそんなに丁寧に教わっていない」と反感をかったりします。

指導することに関しても、
「自分のチームのスキルとして、ここまで使えるようにする」
という目標の上での指導であることを周りにも明確にした上で行うのがいいと思います。

あと、難題として、女性の先輩が新しく入ってきた女性をチェックして、改善を指摘するように迫ってくる時があります。

その女性の指導下の社員なら問題はないのですが、
上司に話が回ってくるときは、大抵、「髪型」「話し方」「服装」など、なかなか正解を判断しにくい案件であることが多いです。
そういった場合は、自分の判断でいいと思います。
毅然と「自分は大丈夫だと思う」と言った方がいいと思います。
それにより、告げ口的な方法では動かないことを示すことができますし、
当事者以外からは、公平な人として印象付けられるでしょう。

逆のケースとして、自分が「これは良くないな」と気づいて女性に「髪型」話し方」「服装」に注意する場合には、女性に一こと確認した方がいいと思います。女性同士で違和感がないとの回答の場合は、先の「女性のイメージ」での指摘にならないか、少し考えてから、それでも指摘すべきだと思ったら指摘するようにしましょう。


5.女性と仕事をする上での注意3ヶ条+1

1つ プライベートを詮索するべからず
1つ 依怙贔屓をするべからず
1つ 嫌悪感を無視するべからず
おまけ
ワイルドな自分が雰囲気を作っていると思うべからず

これはもう、私が嫌いなだけですが
体育会系に限らず、
大きな声で話をし、
若手の背中をたたいたり、
握手をしたりする。

そんなワイルド(と思い込んでいる)態度は改めた方がいいでしょう。
元気な声は必要ですが、覇気があれば大きい必要はなく、
また背中をたたくなどで勇気づけられる人など、
男であっても試合前のスポーツ選手くらいではないでしょうか。

そう、「僕のヒーローアカデミア」のオールマイト的な態度です。
あれはオールマイトだから許されるんです。

女性にやったら、完璧セクハラです。
口で言わなくても ウザイ・キモイ・勢いだけで仕事できなそう
と判定されるのが落ちです。

覇気のある挨拶と、明瞭に話し方。この2つで雰囲気は十分です。

6.まとめ

これを全部実践するのはめんどくさいなぁ、と思うかもしれません。

全般的には

「特に女性を女性として特別な行動をしない」というのが基本です。
そのうえで、女性特有のシグナルを察知し、フォローする。
それ以上余計なことはしない。

「ほたるのひかり」のような関係と比べると物足りないかもしれませんが、
これらを心がければ、だんだんスムーズにチームの歯車が回りだし、
そして、社内の女性の協力を得られて動き出すビジネスは、困難も乗り越えていけるでしょう。

「うちの上司、けっこういいんだよね」

そんな話をメンバーがしていたと噂話で聞くことができたら、
うれしいと思いませんか。

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