寄席で喋るということ

この八月は寄席に結構出させて頂いてます。こないだまで披露目で上がらせてもらって、いよいよ今はヒラ真打として新たな気持ちで上がっています。

なにしろ寄席という場所は、お客様が独演会と違い、ただ楽しみに来ているんです。特に休日はそれが顕著で、はじめてのお客様とかお目当ては特になくふらっと寄りましたというお客様が多い場合は、俄然やる気も出るし、こちらも気合が入ります。

普段、自分の会ばかりやっているとお客様に甘えちゃうんですよね。

だから寄席に行くと本当の実力が出ます。

だって僕のことなんかほとんど知らないんですもの。その中でお客様をほぐして行くんです。知名度が有ればそういうほぐしの作業をすっ飛ばしていけるんでしょうけど、僕にはまだまだそれがないですから、がむしゃらに喋るしかないですね。

八月は本当にそういう意味で勉強になります。

それと、上がる場所も今までより少し深いところになったというのも役割が変わってくるので、そこも自分の役目を考えながら喋りたいですね。

大前提としてお客様を楽しませることが大事ですが、「なぜこの場所に入れてもらっているのか?」ってのを考えてやらなければですね。

寄席はリレーです。トリに向けてみんなでバトンを繋いで行くんです。そういうのも考えて喋りたいです。

残りの寄席も楽しんで行きたいと思います。

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