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落語界の現在と未来

今落語界は、かなりブレーキが掛かっております。これは落語だけじゃなく、エンタメ業界全部ですが、他の業界には詳しくないので、今日は「現在の落語界」と「今後の落語界」を考えたいと思います。

現在の落語界

4月7日の緊急事態宣言を受けて、都内の寄席全てが5月6日までの公演を中止しました。この措置というのはかなり異例で、寄席は戦時下でも震災の中でも続けてきました。今の状況はそれぐらい大変なわけです。この寄席が中止したのをきっかけとしてか、他の小さな小屋や自主公演の勉強会等、全て中止(逆にやったところを知りたいですが)になりました。

基本的には5月6日までは、現状のままですがそれ以後もこの状況は続くかと思われます。その中、始まったのが、いわゆる配信による落語家の露出です。配信なんて昔からある訳ですが、落語家でほとんどそれを主力にしていた者はおりません。それぐらい、落語は生の、対面の芸が、全てだと皆思っているわけです。

配信だけではありません。SNSを見ていて知っている限りで、絵を描いて投稿する人、慈善事業を始める人、私のようにnote始めたりSNSを使い出したり、芸人は落語が出来ない今、いろんなことをしています。でもやっぱり配信が多いのは、芸人だから活動を落語と結びつけたいからだと思います。

私も三月にYouTubeを始めましたが、最初は「再開までのほんの繋ぎ」のつもりでしたが、そうも言ってられない感じになって来ました。このコロナが永遠に続くわけでは無いと思いますが、もう日単位・月単位ではない年単位で考えなきゃいけなくなってきた現状で今後の落語家に出来ることを考えます。

落語界の未来

例えば、緊急事態宣言が今年いっぱい続いたとしたら。僕らは如何すべきでしょうか。本当に恐ろしくなります。だけどそうなってもおかしくない現実が目の前にあります。

如何するべきなんでしょうね。

「べき」というか、何が出来るのか。本当に簡単には分かりません。事態が終息しても。完全に終息なわけではなく、ウイルスという見えない敵は常に付き纏います。

おそらく、我々のような生の舞台(高座)をやっていることの価値が今まで以上に上がるでしょう。

花緑師匠が先日、新真打の披露目が途中で終わってしまったことを受け、新真打に送ったメッセージの中で、

「コロナが終息したら、世界は元に戻るんではない。世界はたぶん変わってる。変わるんだと思う。」

とおっしゃってました。そう。戻るんではなく変わっている。そうなりますね。今までの当たり前が当たり前ではなくなる。

「時間というギフトをもらった。今出来ることをしよう。」

これもまさにそうです。グッズ・配信等、今出来ることをするのはもちろんですが。

ギフト的に膨大な時間をもらったわけですからね。長期的に出来る自分への投資を見つけた方が良いですね同時に。備えみたいなものも必要です。いつまた同じようなことがあるやもしれませんし。それは誰にも分からないです。また落語会が当たり前に出来るようになった時に、良いスタートが切れるように。そうしなきゃいけないです絶対。

ただ、耐え忍んで待つはいけないです。待ちつつ蓄える。そんな毎日を送りたいです。

まあ、みんなもう始めてるでしょうね。

落語について、また過去の思い出等を書かせて頂いて、落語の世界に少しでも興味を持ってもらえるような記事を目指しております。もしよろしければサポートお願いいたします。