正楽師匠

正楽師匠が亡くなった。

最初に驚きが来て、一気に悲しさと寂しさが押し寄せる。そして今はずっと寂しい。寂しくて寂しくて、どうして良いかわからない。たぶん落語協会の芸人はほとんど同じ状況だろう。

ほぼ毎日寄席に出ていて、楽屋に行けば必ず会える正楽師匠。寄席を構成する要素。お席亭、ネタ帳、立て前座、もぎり、お囃子さん、一番太鼓、林家正楽。。。と言っても良いくらい寄席の中の大きな存在だった。

僕は打ち上げはあまり行かないし、お酒も強くないので、いわゆる飲みの席というもの自体が少ないのだけど、そんな僕ですら正楽師匠とは2、3度は日を跨ぐまで飲んだことがある。

そんな師匠の突然の訃報。いまだに信じられない。お正月もいつも通り楽屋でお年始のご挨拶をしたし、全くそんな予兆もない。亡くなる直前まで高座を務めていたそうな。

だけど、これが正楽師匠の生き様なんだろうな。寄席に生き、寄席に死す。カッコ良過ぎますよ師匠。だけど、まだまだ一緒に楽屋に居たかった。まだまだ芸が観たかった。悔しいです。

一席一席、大事に務めます。

たくさんの思い出をありがとうございました。

林家はな平

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