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福岡真打披露公演を終えて、また始まる落語人生について。
福岡での真打披露が終わりました。
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本当は正蔵一門全員で行きたいくらいだったんですが、色々事情もありまして、東京からは私を含め四人で行きました。
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念願の西鉄ホールですよ。嬉しいですねえ。以前、カミさんと福岡に来た時にヨーロッパ企画の芝居を観た時以来です。
そこで落語会。いやあ、久しぶりに緊張しましたね。僕には、福岡っていうことがのし掛かるんです。
一回しかないし。
東京で12回トリを取りましたが、またリセットされたかのように緊張しました。
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ネタは『井戸の茶碗』をやりました。ばかばかしい滑稽噺にするのかどうか迷いに迷って、このネタにしました。
披露目は一回しか出来ないんで、悔いの無いように、筋に力のある良い噺にしました。
初めて落語を聴くという方もかなりいて、たぶんこういう噺があるというのにも驚いたんじゃないでしょうか。落語は「笑い」が全てではないので。
だけど笑いも欲しいというのもありました。井戸の茶碗って、じめじめ人情噺にしたくないんですよね。カラッと乾いた感じの噺にしたいんです。最期少ししっとりするだけで充分なんです。なので僕は人情噺と思ってやってません。
そんなわけで、もがいてもがいて喋りました。
自分らしい『井戸の茶碗』を伝えたい一心です。
東京で披露目終わって、かなり満足感があったんですが、福岡でまた【始まり】を感じました。
東京の慣れたお客さんばかりの前でやっていると麻痺しちゃう感覚を、福岡のお客さんが呼び起こしてくれました。素直に親切に演じないとお客さんはついてこないんです。
喋りながらそれだけを気をつけてやってました。
僕としては自己評価はかなり低いんですが、今年の目標は自己肯定感をいっぱい持つということなので、あまり反省はしないでおこうと思います。
帰り、お客さんもかなり楽しんでくれてたみたいで、噺の世界に浸ってくれたみたいです。だから真剣に聴いてたんだ。うん。そう思いたい。いや、そうでしょう。
思い返せば、この披露目で、とにかくお客さんに鍛えてもらったので、自分もパワーアップ出来ました。
明日からは新たな気持ちで、落語に挑んで行きます。
覚えたい噺が山ほど出て来たので、それもやっていきたいです。
落語の旅は続く。
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