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6.ヘタレ登山編 ・ 六甲山でのヘタレ登山。マイルストーンを決める。

 六甲山は毎朝出勤時に眺めている山だ。そう、毎日その山頂を眺めている山なのだ。
 ところが、登山として六甲山に登ったことは一度もなかった。
 その昔、ヘタレ登山家ではなかった頃、つまり山をガンガンに登っていた頃ですら、六甲山は車で登れる山ということで、登山の対象ではなかった。
 当時は山と言えば、修験者の山、大峰山脈に行くことが多かった。車で登れるような安直な山には登る気がしないと思っていたのだろう。
 そして時が過ぎ、「ヘタレ登山者」になってしまって、身近な山に登ってないことに気が付いた。
 摩耶山や東おたふく山には、登ったけれど、今だ六甲最高峰に登ったことはなかったのだ。毎日山頂を眺めているにもかかわらず!
 基礎体力が全く失われている私は、その年齢にあがらうように、体力トレーニングを始めたばかりである。まだ体力がついたとは言えないのだが行ってみることにした。
 ロングコースではあるが、一般初心者コースであり、多くの人が歩いている、芦屋川から六甲山頂を越えて有馬まで歩くコースを老体に鞭打って歩いたのだった。
 朝7時に芦屋川を出発。道中、二つのポイントを置いた。
 一つは風吹岩まで。次が雨ケ峠まで。ここまで来たら後は、ヘタレながらも六甲山頂まで登れるだろうという安直な考えでいた。
 登山を再開し始めたころに東おたふく山に向かうために、このコースを歩いたが、風吹岩に行くまでも必死で、雨ケ峠までも超必死に登った記憶があったので、この二つをポイントにしたのです。
 確かに両方ともきつかったが、特に雨ケ峠への登りはきつかったが、前回よりはヘタレ度は改善されていたようだ。

六甲山頂にあるこの電波塔が遠くから六甲を見た時の山頂の目印になります。

 このように目標ポイント(マイルストーン)を決め、そこに来ると、たとえしんどくても、ポイントまで来れたやん、よう頑張ったと、自分をほめる。それで前へ進めるようになったのかと思うのであります。
 ところが当日、トレラン大会をこのコースでやっていて、ランナーが来るわ来るわ! 後ろを気にしながらでしたが、トレランの人たちはあっという間に追い抜いてくれるので、そんなにストレスは感じません。
 それにしても、あの人たち、どんな体力と足腰してるんだろう。
 むしろ一般登山者が背後に迫る方が気を遣うのですが、そこは「俺はヘタレ登山者。こんなスピードしかでまへん。」と、積極的に道を譲るようにします。ロースピードしかでないのに、無理にハイスピードにあげるとかえって疲れてしまいます。マイペースを守り、ゆっくりと、ですね。
 六甲山頂までの七曲りの登りは、とにかく辛抱です。
 で、ようやく六甲山頂へ。いつも眺めているだけの山頂にこの歳にして初めて到達したのです。

六甲山頂の一等三角点。一等三角点ともなると、立派な装飾があったりするのだけど、この三角点は土から少し頭を出しただけの寂しいものでした
六甲からの北摂方面。いつもとは反対に見ています。

 さて有馬への下りは魚屋路を下りますが、どのガイドブックにもらくちんに降りれると書いてあります。
 確かに自然林の中の下りは心地よいけど、意外と長いのです。
 途中で一度くらい休憩を入れるのもいいかなと。
 そして有馬に抜けた最後の最後の所で足首をぐねりました。
 幸い、何ともありませんでしたが、最後の最後まで気を付けなければなりませんね。

六甲山は何と言っても神戸・大阪を見下ろす眺めが最高ですね。

 有馬温泉に出た途端、観光客が溢れていて、爽やかなゴールっていう感じにはなりませんでした。
 有馬温泉には午後1時半到着。休憩含んで6時間半ですか。他の方と比べたら遅いとは思いますが、まぁヘタレでも歩けたということですね。

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