心 解釈

東京事変の心という曲を聴くと
歌詞から、今の、自分の生きていく中での感情の揺らぎに似たものを感じることがある。
拙い理解力だが自分の人生に置き換えて考えてみようと思う。

心と云う毎日聞いているものの所在だって 私は全く知らない儘大人になってしまったんだ

心が生きる上でのコアであるのに、心の所在など私たちは知らない。1番大切なものの所在も知らないまま、他に不必要な情報を蓄えて気づけば大人になってしまっていた。

頬に注いだ太陽に肖る快感
前を睨んで性を受け直す瞬間
手に取って触るだけで 解った気になっていた私に然様なら

太陽の温もりなどに幸せを感じるような他愛のない日々の中でふと、自分の性を認識させられるようなことがある。
中学生になってからくらいであろうか、やけに自分が女であるということを意識するようになってしまった。性別など気にしないで遊んでいた子どもの頃の自分はもう居ないんだと苦しくなる。ふとした時の性自認、その違和感の苦しさはきっと大人になると忘れてしまうだろう。
世の摂理を知り、世の中の仕組みを知り、知っただけで何も触れていないのに分かった気になっていた。もう私は成人して大人になるのだからそんな自分とはもうさようなら。大人になって事実として知っていたことが現実としてのしかかってくることへの覚悟。

妙な甘えでもう誰も失いたくない
逢って答えをそっと確かめたいけど
触れ合いに逃避するのは禁止 戸惑いつつも変えているんだ

子どもであるから許されていた人への甘えも成長するにつれて許されなくなっていった。同じことを繰り返せば誰かを失うことになってしまうからもうそんなことは出来ない。
人間関係の駆け引きや悩みは生きる上ではつきもので、お互いの気持ちを会って確かめられたら楽だけどそんな単純な触れ合いに逃げてもお互いの気心を知ることからは遠ざかるだけ。
自分が大人になるということに戸惑いながらも生き方をこうやって変えている現在。

生まれてしまった恥じらいを今日嘲笑わず耐えて居たい
私は何度溺れたとして泳ぐことを選んだんだって

子どもの頃はなんとも思わなかったことも大人になるにつれて恥を感じるようになってしまった。そんな自分を笑わずに、大人になったということだと受け入れてあげたい。
何度生きる上で戸惑いを感じたとしても、私は生きるという道を選んだのだから。

宵の苦悩に苛まれながら覚醒
縦横無尽に感じ剥がしていく行程
此処で見抜いて新しく会って 向き合う私に気付いて

日々色々なことを考えて苦悩していく中で自分なりの答えを半ば強制的に見つける。
生活で触れる音楽や推しは私の心を激しく揺さぶっている。それを追いかけて必死に考えて悩まないでいいことも悩むような自分。何も考えずにこんな価値観を持っているわけじゃない。分かって。

汚れてしまった恥じらいを今日受け止めて添いたい
私は何度堕ちたとして生きることを選んだんだって

綺麗だった少女の頃の私とはもう今の私は違って汚い人間になってしまった。自分への嫌悪感は大きいけれどそれが大人になるってことだから受け入れてあげたい。
私は何度汚く堕落したとて、生きる道を選んだのだから。

雲すらとうに逃げた後の秋ヶ瀬公園は
私の全く知らない様な刺々しい冬を唄う
心と云う毎日聞いているものの所在だって
私は全く知らない儘大人になってしまったんだ

私は大人になってしまったけれど、まだまだ大人としては若くてぬくぬくと育てられた私には分からない痛さや苦しさや寒さが世間にはあるってことをだんだん分かってきた。
これだけ考えても心がどこにあるかなんて分からないし、それを知ることも無く私は成人を迎えるんだ。


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