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福祉支援員について

 ヒューマンケア協会では2017年から、地域生活支援拠点事業の委託を受け、拠点支援員を配置しています。拠点事業は既存の福祉制度や福祉サービスの狭間にあり支援を受けられない障害者や、家族の病気や高齢化により地域生活ができなくなるなどの障害者に対して、拠点支援員が直接支援も含めサポートできる制度です。

 ただ、対象となる方は既存サービスに当てはまらない方なので、高い支援スキルが求められます。本人の特性や困りごとを把握するアセスメント力、関係機関と連携していくというマネジメント力、また複数の障害を合併されている支援対象者に対して、それぞれの障害特性に合わせた専門性なども求められます。僕自身、拠点支援員というと物凄い量の福祉の知識を持っていて、支援に入り次第間髪入れずに適正なサービスを紹介し、繋がなければならないという思い込みがありました。

 しかし、現実的にできることは限られているので、自分の能力の足りなさや知識の少なさを感じて逃げ出したくなることも週に1回以上あり、このような大役の拠点支援員を任されてしまい悪戦苦闘の毎日です。そのため、事務所で他のスタッフと相談したり、他機関の人とも連携を取り、自分が行っている支援が相手の方のためになっているか日々模索しながら活動を続けています。

 その他にも隔月ごとに福祉課との連携会議や拠点支援員同士のサポート会議なども行っています。また、年に一回活動報告と研修会を行っているのですが、今年度は2月15日に拠点整備事業の支援に関しての報告会と、事例研修会を行いました。特に午後からの事例研修会では、関係者が集まり、「何が本当に必要な支援なのか、どのような支援を行えば、その人らしい生活を継続させていくことができるのか。」を、支援対象者から学んだ知識や、既存制度の上手な使い方や社会資源の創造、課題に対する新たな視点などを持ち寄り、課題解決に向けて検討していくことができました。

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