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洋画で心に残るセリフベスト3

2位 「私は、自分自身にとっても、他人にとっても、永遠に謎でありたい」
 「ルードウィヒ 神々の黄昏」 ルキノ-ヴィスコンティ監督。

 バイエルン国王のルードウィヒⅡ世は、心酔するワーグナーのパトロンになったり、膨大な国費をつぎ込んで、三つ城を作り、理想郷で孤独を紛らしている。政治には関心を示さず、やがて精神に異常をきたし、周囲から徐々に追いつめられ、廃位になる。
 このセリフの後、湖で水死体となって発見される。
 イタリア貴族の末裔であるヴィスコンティは、この狂王の「滅びの美学」の中に、自らの美学を投影させたのだろう。死に向かう「ベニスに死す」の作曲家アッシェンバッハや、「異邦人」のムルソーのように。
 ロマンチックな一言である。
ノイシュバンシュタイン城やベニスへ聖地巡礼しました。


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