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話したいのに話せない場面緘黙症の少女

話したいのに話せない
伝えたいことがあるのに、言葉に出ない
ある特定の場所において、このような症状が出ることを、場面緘黙症と言います。

皆さんこんにちは、人間ラボのイシカワです。
今回は、日本人の約200人に1人の割合で存在する気質、場面面緘黙症についてお話ししていきます。
場面緘黙症とは、ある特定の場面、状況だけ話せなくなってしまう症状のことで。
例えば家の中で家族とは、明るく会話をするのに、保育園や学校では全く、あるいはそれほど話さない

主に子供の頃に発症しやすいと言われています
この症状を抱えている子供達は一見見ると、ただ内気な子のように見えるだけで
周囲どころか、先生達、親ですら見過ごしてしまうケースがあるんですね。

発症の原因
"場面緘黙がどのようにして発症するのか? そのメカニズムはまだ研究段階ですが、発症要因(原因)は、
"
「不安になりやすい気質」などの生物学的要因がベースとしてあり、そこに心理学的要因、社会、文化的要因など複合的な要因が影響しているのではないかと考えられています。

具体的に述べると、変化のタイミングですね。
幼稚園や小学校へ入園するとき
家を引っ越して、別の学校へ転入するときなど
環境の変化がきっかけとなり、発症します。

なぜ今回、人間ラボでこの症状を取り上げたかというと、より多くの方に認知をして頂きたいのはもちろん。
この症状がもたらす、合併症がとても重大だからです
早期発見により、周りの理解やサポートがあれば子供の頃に改善が見られて行くものですが、
もしそれがなければ、大人になっても
この症状が治ることなく、その結果
うつ病や不安障害、人間不信といった二次的な問題に繋がります。
そして現状、大人に対する場面緘黙の治療や支援はまだ少ないことも事実だからです。

今から読ませていただく手紙は、当時まだ幼稚園の女の子が
書いた手紙で
彼女も場面緘黙症を持っています。
『わたしは、ようちえんにはいったときから、先生にも友だちにもお話しできません。
お友だちと遊びたくてもあそぼうと言えなくて、1人ぼっちでさみしいときもありました。
友だちがあそぼうとさそってくれても、いいよと言えません。みんなが楽しそうにお話ししてるのを聞いていて、わたしもみんなとお話ししたいなと思っています。』

皆さんはこの手紙の女の子がただのうちきな子だけのように感じましたでしょうか?

ここからは、私イシカワ自身が場面緘黙症について思うことを
喋らせていただきます。
まず、今回の記事を取り上げ調べるまで正直、場面緘黙症という言葉すら知りませんでした。
そして自分の小学校や中学生時代をふと振り返ると、もしかしたら、あの子はこの症状を持っていたのかもしれない
と思い当たる節がいくつかあります。
200にんに1人なので。同じ学年にいる可能性はもちろんありますよね。
ただ、小学生の頃の自分に
理解できるかというと、なかなか難しいところもあるんじゃないかと思っています。
なので誰が1番このような知識を持っておかないといけないのか、
これはおそらく皆さんと同じ意見で、先生がたですよね。
早期発見には、場面緘黙症という言葉と少しの知識でも繋がりますし、
対応の仕方についても変わって行きます。

本日の人間ラボはここまで。
また次回の研究結果をお楽しみください。