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昔むかし


10年ほど前、上の子が1才になるかならないかの時
当時、東京は立川に住んでいた。
かかりつけの病院へ行く為かなにかで、モノレールに乗った。

満員電車の中、不快だったのか子が泣き出してしまい
私も迷惑だろうな、と感じたし次で降りようと決めていたが、次の駅まで5分はあったと思う。

泣きがエスカレートしてゆく中、なすすべもなく、、、

そんな中、前のおばあちゃんが
「うるさいよ!」といい、うちの子を平手で叩いた。

思わず子を庇いつつ「すみません!」と言ったが

「ほんと、うるさい!」とまた怒鳴られた。

次の駅で降りると、私は人混みをよけて、人々が駅へ向かうのを見送った。

私は思わず涙がでた。

すると、自分の母親くらいのおばさんが

「さっきのおばあちゃん、本当にひどかったね!気にしないでいいからね。こんな小さい子いて、大変でしょ?大丈夫だからね。」
と優しく声を掛けて、肩をさすり、鼓舞してくれた。

本当にホッとしたのを覚えている。


当時は、慣れない子育てや慣れない街にいっぱいいっぱいだったから、わからなかったが

子育てって、大変なんだよ。
そして、1人ではできないし、協力が必ず必要。協力が得れなくて、困っている自分にも気づけていなかった。

世の中、子育ても仕事もできるのが普通、みたいになっているけど
そんなスーパーウーマンばかりじゃない。

自分が、今しんどいのか、せめて気づけるくらいの余裕と自尊心は必要。

今の私なら、叩いたおばあちゃんに言い返しているだろう。叩いた事を、謝ってもらうだろう。

馬鹿にすんなよ。

私は、絶対に後者の、人に優しくできるおばさんの様になりたいと思う。

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