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ライザのアトリエ2感想

50時間ほどやってストーリー及び裏ボス攻略まで終わったので評価を書き残します。S~Cの4段階評価。

BGM

評価:A
どれもそれなりに良かったが前作の「白南風」に並ぶほど圧倒的に耳に残って何度も聴きたいと思える曲はなかった。強いて言うなら後半戦闘BGMの「白露、荻の上風」が少し抜けていたか。


戦闘

評価:B
特性と品質を盛りに盛った道具で暴力するだけなので簡単。
WTゲージは右下横置きではなく左右どちらかの画面端に縦置きにして欲しかった。戦闘中は基本的に画面中央の敵、左端の味方の支援要請だけを見ているので画面右下に目を移す余裕はないため。
あとはとにかくガードが使いにくかった。行動に割り込んで使えないからスキル攻撃中にガード押しても反応せず被弾するということが何度もあった。これからもアクションバトルをやるならもう少しユーザーの技術介入度を大きくしてもいいのでは。個人的にはアトリエはターン制やATB制によるターンとアクションの複合のほうが向いてると思う。アトリエは道具ぶん投げて戦うゲームなので。

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ストーリー

評価:B
前作に比べてライザ自身は「停滞している」というひどく曖昧な動機とタオに誘われたというやや弱い理由で冒険し始めるのでとにかく主体性がない。街の人にもいいように使いっ走りにされてまさに一時的な都合のいい女という印象。あとあのピカチュウの偽物みたいなやつ必要でしたか。最後「ママ…」という意味深な言葉残して消えていくしよく分からなかった。会って日も浅い未知の生物にやたら感情移入する主人公や仲間たちのスタンスが自分には理解できなかった。パトリツィアだけは落下直前のところから命救われてるからまだいいけどさ。ストーリーに絡まないキャラクターの中ではボオスが癒し。基本的に友情ごっこが好きでいつまでも幼稚でな主人公サイドに対して常に冷静さと合理さを失わない。天才肌のライザとは正反対で努力家であるのもグッとくる。一日も早く島に戻って顔役として辣腕をふるって下さい。

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遺跡探索システム

評価:C
本当にいらなかった。こっちはゆったりと採取や冒険を楽しみたいのに宝探しゲームを強制してくる無神経さ。内容も手掛かり集めたら同じような言い回しのものに当てはめていくだけという作業でとにかく退屈。おまけに探索して整理した内容についてストーリー内ではキャラクターによる言及や解説がほぼないという有り様。なんでやらせたねん。日本のRPGはコンプリート系のミッションからそろそろ脱却してもいいのでは。

本当にシンドかった

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フィールド

評価:C
舎弟に乗ってないと手がかり探しも採集も敵に突っ込まれて強制戦闘だからテンポ悪いし、本当に歩きにくかった。また、逃げても敵が消滅しないのはかなり不快。ユーザーが舎弟に乗らざるを得ない状況に強引に持っていくための仕様にしか思えなかった。
かといって舎弟に乗っていれば快適というわけでもなく、小回りは効かないし狭い通路では会敵回避できないしで使いにくい。通路に敵配置するのやめろ。

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特に邪魔だったやつ。この場所に敵置こうと考えたやつ一生許さん。

舎弟騎乗中はジャンプで敵を飛び越せるとか、高い崖を登れます、くらいのアドバンテージはあっても良かったのでは。ライザが走るより速く移動できます、だけではショボい。
あと前作に比べてフィールドにバリエーションがないと感じた。背景に緑と青が圧倒的に多い。歩いていて美しい景観を楽しめるということがなかった。フィールドの作り込みはゼノブレイドやゼルダあたりを見習って欲しいと思う。つい見入ってしまう景観のマップをください。調合道具でフィールドを歩きやすくするシステムでもあれば良かったのでは。段差の下に設置できるトランポリンのような道具とか、それこそマントのようなものとか。今作は宝探しが強制なのもあってとにかく段差に悩まされることが多かった。


採取と調合

評価:C
今回一番劣化したと思っている部分。
採集は舎弟がここ掘れワンワンするとほとんどの素材が超高品質で手に入るからライザが採集道具を使う意味がほぼ見いだせなかった。ライザのアトリエではなく舎弟のアトリエ。舎弟は全てを過去にする。

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ライザの舎弟。名前はまだない。

調合も過去一で簡単だった。アイテムリビルドがあるから特性も品質も盛り放題。ついでに新システムのEVでぶっ壊れ性能も盛れる。本当に強いて言うなら欲しい特性乗せた中和剤とインゴットがあればいいな、くらい。つまり調合で工夫の余地はほぼない。
加えて依頼で要求される調合品も品質が査定基準に含まれているくらいで、特性やEVといった特殊な要求が一切ない。このあたりの要求はもう少し厳しくても良かったと思う。要求してくれないと他ゲーのお使いクエストと同じであり、どうしてわざわざアトリエシリーズで依頼こなしてるのか分からなくなる。鍛冶屋の人に品質40くらいのゴミみたいなクラフタードリル渡した時は申し訳ない気持ちになった。
調合システムにリビルドやEVを追加して誰でも火力インフレ起こせるようになったのはいいが、その反面攻略における調合の重要性は薄まってしまったのでは。調合を誰でもできるものにしたいのであれば現状のオート投入だけあれば十分だし調合の難易度まで過剰に易化させるのは長くアトリエをやっている人ほど違和感を覚えるのでは。

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総評

全体的に設計も企画も前作からあまり進化がなく、新システムはどれもアトリエの面白さを損なうものであり、一年間かけて力を入れたのはライザのモーションとマップだけですか?という印象。
ライザの胸揺らしたり下着透けさせる前に他にやることがあるだろう。前作の大成功にあぐらをかいた、はっきりいって手抜き作だと思う。
エロで釣っても中身が伴わなければ次は付いてこない。


おしまい