【iPadとスマホ】


 現在私が使用している携帯は、ガラケーではなくスマホです。
 まず、ガラケーからスマホに買い換えたのは、2011年でした。買い換えた当初は、ガラケーからスマホに買い換える人が多く、私もと言う気持ちで買い換えました。
 買い換えてわかったことがあります。それは、私にはスマホを使いこなせないと言うことでした。なぜかと言うと、私は脳性小児麻痺と言う障害で手に障害があり、不随運動で手が震え、細かい作業ができません。このことを頭に入れずに、ブームに乗り遅れないと言う勢いだけで買ってしまったからです。
 スマホを買い、帰宅し、スマホを操作してみました。ガラケーのキーには凹凸があり、目的のキーを押すと、目的の文字が打てます。しかし、スマホはガラケーとは異なり、凹凸がなく平面。しかも、タッチパネルも小さい。付随運動がある私には、正確に位置文字を打つだけでも、一文字打つのに十五分以上も掛かってしまい、まったくスマホを使いこなせませんでした。それで、仕方がなく、再びスマホからガラケーに買い替えました。
 当時は、その時のブームだけで買ってしまいましたが、自分に使いこなせるかを、十二分に把握して購入しなければいけないなぁと思いました。
 このような私も、現在、Facebookやインターネット、文章を書くアイテムは、iPadです。その前は、デスクトップ型のパソコンでした。ノートパソコンに買い換えようとも思いましたが、高くて手が出ません。
 では、なぜ凹凸がない平面のタッチパネルのiPadでも、大丈夫になったか説明したいと思います。
 まず最初にiPadに触れたのは、ドコモショップです。ドコモショップでiPadを実際に自分で操作できるかどうか、試させてくれました。
 当然のようにiPadは、スマホと同じように平面のタッチパネル。ただ唯一の救いは、画面が大きく、それに合わせてタッチパネルも大きいことです。ショップの方が「はい。試して打ってみてください」と言い、私の前にiPadを置いてくれました。私は、緊張せずに打とうとすればするほど、付随運動が強まり、思うように打てません。私はこれではダメだなぁと思い、帰ってきた覚えもあります。
 転機を迎えたのは、2013年。何気なく家電量販店で買うでもなく、スマホを覗いていると、女性店員がすたすたと近づき、「何をお探しでしょうか」と。私は、買う予定もなかったのに、「iPadを」と答えました。操作させてもらって、すぐに私には操作できないと思うだろうと思い、あえて「iPadを」と答えました。
 彼女は「iPadですか。iPadですと、こちらのコーナーです」と私を導きました。ここで、私は、種明かしをするが如く、「iPadは欲しいのですが、手が震えてタッチパネルが打てません」と言いました。すると、彼女は、「少しお待ちください」と言い残し、その場を離れどこかに行きました。私はなんだろうと思い、彼女を待っていると、彼女が私のところに戻り、「お客さま、あちらにケース付きのBluetoothのキーボードがあります。見てみませんか?」と。
 「ケース付きのBluetoothってなんだろう?」と思いながら、彼女の後について行きました。それは、ショーケースの中に入ってました。彼女はショーケースからそれを取り出し、梱包された箱から現物を見せてくれました。
 箱から出てきたのは、小型の確かに凹凸があるキーボードでした。そして、キーボードの背にはiPad miniが置けるように工夫がされてます。
 私は、これなら私でも使いこなせると思い、即決でこのiPad miniとケース付きのBluetoothのキーボードを買いました。
  私は、買う予定もなかったiPad miniを買い、家路に着きました。
 帰宅し一休みすることなく、買ってきたiPad miniとケース付きのBluetoothのキーボードを取り出し、文章を打ってみました。私は、ほんの少しキーボードの大きさが小さくなっただけで、キーボードには凹凸があり、入力しやすい。現在の心境を文章に書きました。文章を書いている最中も、これは今までデスクトップのパソコンで入力していた時と、同じ感覚で入力できるなぁ。長文でも苦にならずに使えて、便利。第一、大きさも大きくなく、重さも軽く、ちょっとしたカバンにも入ります。
 私は、外出時には、常にカバンにこれを入れて出掛けるようになりました。ただ、ちょっとの衝撃や不具合でこのケース付きのBluetoothのキーボードは壊れます。
 その度に、新しいケース付きのBluetoothのキーボードを買っていましたが、あまりに頻繁に壊れるので、私はiPad miniのキーボードから入力できないだろうかと思い、試みてみました。
 すると、以前緊張から付随運動が起き、キーボードが打てませんでしたが、それがどうでしょう。緊張することもなく、打てるようになっていました。
 2018年、iPad miniのタッチパネルから入力ができることを確認した私は、第6世代のiPadを買い、現在それを使っています。これには、今まで入っていなかったWordも入っており、文章作成もより便利になりました。もちろん、Bluetooth付きのキーボードは使ってません。
 iPad での入力が可能となり、私はスマホもいけるのではないかと思い始めました。折りしも、PAYPAYが開始になり、私は携帯をガラケーからスマホに買い替えました。
 スマホを選ぶ際に、最も優先したのは、もちろんタッチパネルが大きい機種です。
 購入後、スマホから自宅の電話に電話を掛けてみました。ちゃんと正しく入力できましたし、一昨年に入院した時には、スマホからFacebookに投稿することもできました。やはり、慣れてくると、緊張することなくiPadやスマホからでも入力が可能になるんだなぁと思ってます。
今もパソコンはありますが、ほとんどiPadで用が足り、パソコンは使うことがありません。たまにパソコンを使うと、起動するのに三十分、否一時間も掛かるときがあります。こうなってくると、ますますiPadの出番が増えます。
 振り返れば、Bluetooth付きのキーボードを探して来て下さった家電量販店の店員さんのお陰で、iPadやスマホも自由自在に操作できるようになったと思いす。彼女に感謝したいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?