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【HUGノート】退所後はどこに住む?住まいクエスト

こんにちは、HUG for ALLのあゆ(スタッフ兼HUGメンバー)です。

今回は、高校2年生のさくらちゃん(仮名)との、オンラインでの「はたちクエスト」の一コマをご紹介します。

はたちクエストは、「子どもたちを社会に迎え入れる」がコンセプト。
社会のことや仕事のことを知り、自分の興味関心や好き・得意を踏まえて将来を考え、進路や生活をデザインしながら、未来(自立)に向けた力をクエストフレンドと一緒に備えていくプログラムです。

「住まいクエスト」とは?

今回は、退所後に「住む家」について考える住まいクエスト

就職や進学によって1人暮らしを始めるのは一般的なので、驚くことではありません。
でも、施設出身の子どもたちの多くは、退所後、家賃や生活費、学費に至るまで自分1人の力で生計を立てていく必要があり、今から卒業後に向けた経済的な不安や、1人暮らしへの漠然とした”おそれ”を感じている子もいます。

今回のクエストは、そんな子どもたちと卒業後の住まいについて一緒に考えることで、不安を軽減すること、そして、退所後にも相談できる信頼関係を築くことを目的としています。

1人暮らしの知識クイズに挑戦!

まずは、「1人暮らし」の基礎知識!
できるだけ、楽しく知識を吸収できるように、具体的な住まいのイメージをしながらクイズ形式で考えます。

「家賃は思っていたくらいだった。」
「間取りも初めて見た。乾燥洗濯機がほしい。洗濯物干すのが嫌い」
「そのほかに(共益費や管理費で)お金がかかるのは知らなかった…!」
「地震が怖いから、こだわり築年数!」
など、さくらちゃんのこだわりも見えてきました。

具体的な「情報収集の仕方」をまなぶ

基礎知識がわかったところで、次は、実際の物件を調べてみます。

はたちクエストで大事にしているのは、『退所後に直面するであろうことに対応できる力をつけること』。今回のクエストでも、1人暮らしの知識を教え込むのではなく、退所後に必ず直面する家探しを「どうやってやったらいいのか?」「困ったらどうしたらいいのか?」という『やり方・情報収集の仕方』をまなぶことを重視しています。

物件検索サイトで、条件を入力し実際に検索をしてみます。
自分の設定した家賃でどんな家が借りられるのか?どの条件をこだわり、どの条件を妥協するのか?そんな検索のバランスなどからもさくらちゃんらしさが見えてきます。クエストフレンドもそのあたりをしっかりチェック!

1人暮らしの家賃や環境について、大きな不安を感じていたさくらちゃん。
最後には、納得感を持って卒業後のイメージ・希望の住まい条件を見つけることができたようです。普段は淡々としてる印象の強いさくらちゃんが、だんだんと前のめりになり、テンション高めにお気に入りの物件を教えてくれる様子を見てとてもうれしかったです!!

「自立」という言葉で突き放されるように、施設を出なければいけない子どもたちの不安はとても大きいものなんだと改めて感じたプログラムでした。今後も、少しずつ先のことを具体的なイメージにしていくことで、「社会に出るのは怖いことではない」「頼れる大人がたくさんいる」ことを実感していってほしいと考えています。


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