10倍になる株を見つけるための手法
前回、バリュー投資についてご説明いたしました。
理論株価との乖離、すなわち理論値より10分の1となる銘柄を見つけることが出来れば10倍になる銘柄を見つけることが出来ます。
嘘みたいなことなんですが、意外とこれって簡単なんです。
最低限にシンプルに株価(理論)の決定要因を今回ご説明いたします。
【理論株価の決定要素】
①PER (株価収益率)
いかに株価に対して収益率があるかの指標になります
PERは低ければ低いほど割安ということになります。
日本の場合16倍前後が平均になります。
②PBR(株価純資産倍率)
会社の持つ資産=総資産-負債=自己資本
1倍以下というのは会社の持つ資産(株主に帰属する)に対し株価が割安ということです。
③ROE/自己資本利益率
ROE(%) = 当期純利益÷自己資本×100
いかに自己資本を効率的に運用できているかの指標。
100万の自己資本で年10万円の利益を出していれば10%ということとなります。
日本の上場企業はおおよそ10%前後で推移しています。
いわば会社の成長性の指標です。
高ければ高いほど成長性が高いことを表します。
①PERと②PBRの点でバリュー投資については語られますが
ROEが高い会社を選ぶべきです。
③ROEが継続的に高ければ継続的にその会社の年年、収益は高まります。
例えば、年20%なら
(無配当と仮定)
例:A社
一年目:自己資本100万
二年目:120万(収益20万)
三年目:144万(28.8万)
四年目:172万(34.2万)
五年目:207万(41.4万)
と自己資本、収益は複利で増えていきます。
②のPBR、資産でA社の理論株価は207万円となります。
①のPERから理論株価を算出すると
五年目の収益は207万円×20%=41.4万
日本の平均的PERは16倍をこれに掛けると
41.4×16=662.4万
理論株価は662.4万
仮に一年目に100万で投資すれば約6倍になるということ。
一年目の時に株価が60万円で買うことが出来れば
11倍のリターンを得ることが出来ます。
ROEが30%なら
計算するのが怠いのでしませんが(笑)
追記※で一応計算しちゃいました。
ROEが高ければ高いほど大きなリターンが生まれます。
※追記
例 ROE30%のB社
1年目:自己資本100万
↓
5年目:285万(収益85.6万)
ROE30%の会社の理論株価は
資産ベースの理論株価は285万
収益ベースでは1370万円
日本の一般的上場企業はROEは8~10%前後
ROE10%で仮定
C社
1年目:自己資本100万
↓
5年目:146万(収益14.6万)
資産ベースの理論株価は146万
収益ベースでは234万円
ぶっちゃけ、一般的な価格、一般的な企業に投資しても5年後には1.4~2倍になります
株で儲けることは意外に簡単なのです。
実際にその収益、成長性を維持できるのか?
市場の環境、業界の動静
そうした、実務的な分析は必要となります。
これは
あくまでも理論値
よく言う配当利回り、企業規模、安全性とか
すべて無視しています。
基本的には理論をベースに株は値動きします。
この基礎知識をベースに投資は行うべきです。
株はあくまでも金融資産という見地に立てばこのアプローチがもっとも有効で、理にかなっていてバフェットもこの理論を運用しています。