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「この子は邪悪」を見たけどおばあちゃんがいいキャラだった

 「この子は邪悪」を友人と電話しながら見た。まじで電話しながらでよかったなと思った。
 映画全体にずっっっとゲロ吐きそうな不快感が漂っていて、1人で見ていたら飛ばしたりギブアップしてただろうなぁと思った。
 全部の音が入ってる音響や、いちいち嫌な光の当たり方がする影などずっと不安になる。画面に空白を多く写すから何か来るんじゃないかという不安がずっと襲ってくる。
 ミステリーとしてはそれなりに面白かった。まぁアリかなぁって感じのトリックだけれども、重要なのはそこじゃないだろう。

※ここからネタバレ


 正直トリックとかはどうでも良く、愛に狂った男の話だった。家族というものに取り憑かれて虐待を絶対に許さないマンになったお父さんのナチュラルサイコ感が怖かった。ただ所々共感できてしまうのが嫌。日本の恐怖描写の良さは自分にへばりつく嫌さだと思う。

 ちなみにこの映画で1番好きなのはおばあちゃん。精神病にかかったお母さんの面倒を見るだけでも大変なのに、途中からシュンもおかしくなっちゃって疲れて玄関に出てくるシーンはめちゃくちゃ可哀想だった。それでも自分で事件を突き止めて最後はうさぎになった家族に命懸けで会うパワーはものすごく尊敬する。めちゃくちゃ残酷に殺されたけど。
 ただ、あのシーンにはひとつだけ文句がある。玉木宏に返り血ついてなさすぎない?結構血飛び散ってるのにシャツめっちゃ綺麗だし手洗う必要あるのかってぐらい綺麗だった。事務所的な問題なんかな?

 この映画のオチはかなり胸糞悪い。タイトルの意味に気づいた瞬間に「嫌〜〜〜」って声が出た。ただ今になってはそこよりも殺されたおばあちゃんの胸糞悪さの方が残ってる。

 映像表現の面白さやファンタジーが入ったミステリーが好きな人は是非見てほしい。
 それではまたいつか

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