140㎞/hを出すために必要なこと②

皆さんは「下半身を使ったフォーム」って何だと思いますか?


きっと西武の多和田投手のような腰が低いフォームが下半身を使ったフォームだ!と考える人が多くいらっしゃると思います。(もちろん多和田投手が下半身を使えていないというわけではありません!)

それでは次にこちらの投手を見てみてください。

https://twitter.com/huea_k/status/1056104221798424576?s=21

よくある「メジャー流」の投げ方って感じですね。

この投手はジョーダン・ヒックスという投手でMAXは169km/h投げる投手なんです。

昨日のツイートですが、僕はヒックスのフォームをよくベースにして「下半身を使ったフォーム」というのを考えます。

もちろんどっちが正解というわけではありませんが、下半身を使うって実際どういうことか考えてみましょう。

まず投球動作は並進運動→回転運動という二つに大きく分けられます。特に並進運動は前回のフルダウン動作なんかが挙げられます。

回転運動に関しては踏みこみ脚のブロック(食い止め)動作は個人的に特に重要になると思っています。

こんな形でリリースの瞬間に膝を曲げるのではなく、慣性の法則を使ってブレーキをかけます。


例えばこんな形で走っている電車が急ブレーキをかけたら乗客は進行方向に投げ出されます。この原理を利用したフォームは下半身を使ったフォームと言えるのではないかと思います。

加えてもう一点、自分はこのブロッキング動作に利があると思っています。それは回転半径を小さくしてより鋭い回転を生み出すことができるのではないかということです。

慣性モーメントという言葉があります。フィギュアスケートのスピンは良く取り上げられる例です。


要するに回転半径が大きいと回転速度は遅くなる、つまり慣性モーメントが大きくなります。逆に回転半径が小さいと慣性モーメントは小さくなるので回転速度は速くなります。バッティングにも共通しますが、パワーロスを無くすためには回転半径をより小さくすることを目指す必要があります。 

このようにブロッキング動作によって股関節の回転半径を小さくすることができ、より鋭い回転を生み出すことができるのではないかと考えています。


車椅子を例に出すと図のように左にカーブする時に左タイヤを軸にして右手だけで回るよりも、身体の中心を軸にして両手で回った方が小さく回れますね。これと同じことが起こっているわけです。

ただこれは理論の話であって、その動作実現に見合った条件のもと「自然と」体現できると思っています。



助走や並進運動がうまくいけばこのようにして綺麗なブロッキングをすることができると考えているので、こういう動作になることが望ましいということは押さえておきたいですが、それを「意識して行なう必要は無い」と思うのでブロッキングよりも前の並進のフェーズから磨いていくことが望ましいと思います。ブロッキングは自然とできるようになるのを待つのがいいと思います。

なので冒頭でも記述しましたが下半身を使ったフォーム=腰が低いフォームとするのは勿体無い気がしますので、これを機に色々と参考にしていただけたらと思います。

長くなりましたが参考にしてみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました!

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