見出し画像

究極の中古マンション投資の教科書【重要部分まとめ】

こんにちは。不動産投資の、本要約チャンネルの徳川です。今日は安澤 誠一郎(ヤスザワ セイイチロウ)さんの著書

「究極の中古マンション投資の教科書」
の重要部分と、この本を読んだ感想を交えながら紹介します。

まず最初に結論です。
この本を実際に読んで、個人的に重要だと思ったポイントは以下の3つです。

1、不動産投資の経済的優位性
この本では、なぜ投資の中でも、不動産が良いのか。
株式や、債券などもある中で、不動産投資の優位性が理解できます。

2、投資対象のマンションの見極め
おすすめされた物件を買ったら、全然資産価値が無かった!
ということにならないためにも、物件価格の見極め方や、物件価格の決まり方を
学ぶことが出来ます。

3、1棟のマンション、アパート、1室マンションの特徴
不動産と言っても、オフィスビルから、事務所まで様々です。
一般的に不動産投資の対象となる、1棟のマンション、アパート、1室マンションの特徴について
学ぶことが出来ます。不動産オーナーとして目指したいのはどんな物件なのか。
具体的なイメージを持つことが出来ます。

以上の3つが重要なポイントとなっています。
この本を読めば、投資対象物件の見極め方
売却の出口戦略などの不動産管理のノウハウが詳しく理解できる内容となっています。

では、さっそくその具体的内容を見ていきましょう。

この本は、全部で4章で構成されています。
それでは、第1章から第4章までの重要部分を、順番に解説していきます。

◾️第1章は不動産投資の経済的優位性です

現在の世の中はインフレが進んでいます。住宅価格も上昇し続けており、現在5000万円の物件が1年後に6000万円になっているなんてことも起こっています。住宅というのは、基本的に年数と共に価値が減少していくものですが、現在においては、価値が上昇するケースもあり、現物の資産を持つ人が得をする状態です。

ローンは金利が掛かるものの、「借入」を行えることが、重要なポイントです。日本でも、金利上昇が噂されていますが、世界的に見れば、まだまだ低金利です。そもそもこんなに安くお金を借りられるのは先進国では珍しく、その点でも、日本で不動産投資を行うというのは、非常に優位性が高い投資です。

第1章で覚えておきたいのは、投資と言えば、株式や債券などもありますが、お金を借りて家賃収入でローンを返済しながら、投資が出来るのは不動産だけです。インフレ、低金利のローンの2点からも、今は不動産投資が、経済的に非常に優位であると言えます。

◾️次に第2章はマンションの特質と価格の構造です

不動産の購入に際しての最大のポイントは、対象となる建物の使用期間(寿命)をどう判断するかです。一般的には法定耐用年数が、寿命と考えがちですが、会計税務の償却期間と実際に住む事が出来る年数は異なります。
要するに、会計上の価値が無くなる年数と、実際に物件として使える年数が異なるのです。

人間の寿命と同じように、平均余命で機械的に決めることはできません。建物の機能維持のための設備更新や大規模修繕を行うことで物理的な耐用年数が延びることや、投資採算の面からみると、通常は使用期間を延ばしてできるだけ長く使用することが合理的な選択となります。
また、築年の新しい建物のほうが優れた工法の適用や品質の向上した建材の採用により機能アップすることや、改定により厳しくなった建築基準法や建築工事標準仕様書等の基準により施工されることで耐久力なども増していくので、古い建物より寿命(耐用年数)が長くなっていることもあります。
早稲田大学小松教授の建物の寿命に関してのレポートによると、アメリカの戸建住宅の平均寿命はほぼ100年です。
日本では100年を超えて使用されているケースは歴史的建造物を除くとほとんどありませんが、このレポートによると、日本の戸建住宅の平均寿命の推計値は54年(調査時点2005年・全国)であり、アメリカの半分程度が実情のようです。
54年は実際の住宅を考えると短いような気がします。

ちなみに日本の木造住宅の会計・税務上の法定開用年数は22年です。とはいえ22年経ったので建替えというのでは、実態に合っていませんし、もしそのとおり実行しなければいけないとしたらいかにも不経済で不合理です。一方土地建物を一体化された資産とみる欧米の先進国では、建物の耐用年数の規定がなく、古くても、「丁寧な使用方法」と「修繕改築」により価値は減価しないという考え方が、一般的なようです。

この建物の寿命に関してのレポートには、建物の平均寿命(調査時点2005年・全国)について、鉄筋コンクリートの事務所が51年、同じく鉄筋コンクリートの共同住宅が45年程度であると記載されていますが、区分所有の分譲マンションに関してのデータはありません。昭和40年代に本格的に建設の始まったマンションについては、まだ建替え事例が極めて少ないからです。また、バブル期に建てられた物件については、予算が潤沢に使われて、実際の耐用年数が高いという特徴もあります。

したがって、マンションの寿命を判断するためには、建替えの実例等と物理的耐用年数の観点から分析を行う必要があります。
会計上は価値がなくとも、実際使用するに際しては、問題のない物件も多くあり、前述したバブル時代の建物も多く存在します。
その様な背景からも、物件の価値を判断する際には、価格や築年数に惑わされないように注意する必要があります。

ただし、マンションの場合には、出口の取壊し・建替えについては、所有者間での合意形成が必要になるので、そのための時間が必要になることにも留意しなければなりません。

第2章で覚えておきたいのは、不動産は、会計上の価値と実際の価値は異なることがあるという事です。

◾️第3章はマンション投資の判断基準です。

物件の購入に際しては、利回り・賃料予測・融資条件等を踏まえた事業収支シミュレーションによる投資分析が必要になりますが、まずは候補物件を検索サイトから選び出し、物件の簡単な評価をしなければなりません。物件の立地や建物のスペックと売出価格がバランスよく評価されているか、オーナーが変わった賃貸物件であれば、契約賃料が市場賃料の中で高いのか安いのか、売出価格が他の取引価格や売り物件の価格からみて妥当なのか。別の手法で評価するとどうなのか。

といった観点から評価することが必要です。投資する場合の問題点を明確にし、売出価格の妥当性を検証することになります。

マンションには用地取得、新築、中古、取り壊しのステップごとに
独特な価格の評価がなされます。

例えば新築時のマンション分譲価格には、土地価格と建設費の経費と開発利益等がプラスされています。
分譲後は経年により、建物の物理的な劣化と経費及び開発利益等の償却分が減価されていく特徴があります。

マンションは同一エリアの類似性の高いマンションの取引価格や売出価格との比較により、評価され市場価格を形成していきます。しかし、築年の古いマンションの流通価格を分析すると、建物の使用期間を法定耐用年数程度で織り込んだ価格になっていきます。なので、法定耐用年数の近い物件や、超過した物件は実態とは異なる評価になることもあります。

同じマンションでも賃貸物件として売却する場合には利回り重視の収益価格が指標となり、空室で居住用として売却する流通価格より低くなります。

マンション用地購入の価格は完成後の分譲価格
から逆算して評価した価格に基づいて評価され、取引の段階で決定されます。

この様な背景を踏まえて、内覧や外観の状況を見て、売却されている価格よりも割安なのか、割高なのか、という判断が必要になります。

第2章でもありましたが、実際に売られている物件の価格と、使用できる物件としての価値は異なる場合が多くあります。もちろん、オーナーが早く手放したい背景があるのかも知れませんし、相続で取得して、不要と思っているかも知れません。

逆に高値でなければ、売却する気はなく、相場より高く値付けをしている可能性もあります。
マンションは、周辺の条件が近い物件と価格が似ていきますから、これだけでも、明らかに高いか安いかは見極めることが可能です。

第3章では、マンションの価格の決まり方がわかったと思います。なぜ高いのか、なぜ安いのかというのは、色々な背景はありますが、必ず理由があるという事です。

◾️最後の第4章が投資マンションの選定です。

日本の人口は少子化に伴い、減少が続いています。ここ最近では出生率の低下もニュースになっていました。
ただし、人口減少の傾向と比率は地域ごとに異なっています。コロナ禍を経て東京の一極集中の流れは、やや落ち着きましたが、まだその傾向は強いです。一方で、インバウンド需要や、別荘需要。ワーケーションや地方創生の流れを受け、人口が増加した地区もあります。

また半導体工場の建設など、国策によって人口増加や、土地価格の上昇が見込まれる地域もあります。
この様な背景を考えながら、自分で経済動向を予想して、物件を選ぶことも重要です。

個人投資家の不動産投資の対象は住居用のマンションが多くなります、オフィスや店舗は流通物件が少ないことと、立地が限定されることが敬遠されやすいのでリスクが高くなります。したがって、流通物件が多いこと、景気に直接影響を受けにくいこと、個人の需要に合わせてエリア別に賃貸マーケットが形成されている等の理由で、住居系の物件が選好されます。形態としては1棟のマンション、アパートやマンションの1室(区分所有建物)になります。

それぞれの物件の特徴を紹介していきます。

一棟マンションの特徴は
区分所有建物の集合体であり1室ごとに売却が可能であることから、オフィスビルに比べると流動性が高く出口のリスクが低くなるといわれています。
レジデンスはオフィスよりも総額としての規模は小さいものの、物件数は圧倒的に多く、立地するエリアも広範囲になっています。長期的な地価下落により、所有よりも賃貸とするライフスタイルが若年層に定着していることもあり、今後も大都市を中心とした1棟の賃貸マンションは投資対象としては安定したアセットであることは間違いありません。ただし、今後は人口減少のなかで選別化されていくことから、エリア・立地・建物の性能等が益々重視されていくことになります。
一様の賃貸マンションは法人・個人の投資家によって長期保有を目的として投資されてきましたが、オフィスに比べると規模が小さく、転売市場のない状態が続いていました。しかし、リートを中心とした不動産証券化市場の発展のなかで、安定したアセットとして定着し、大都市で一定の規模のものであれば転売が可能な市場が形成されています。

次にアパートの特徴です。
アパートは一般的には木造もしくは鉄骨造の低層の建物を指しており、堅固で中高層の多いマンションと比べて、敷地規模・建物規模が小さくなります。
マンションとは異なり1室ごとに区分所有されることもありません。空間としての気密性が保たれないために、居住者にとっては騒音・水漏れといったリスクがあります。
また、マンションに比べると耐用年数が短く、築後一定の年数が経過すると競争力が低下することで、賃料ダウンや稼働率低下のリスクが高くなります。
区分所有ではないので、出口は賃貸アパートとして個人投資家に売却するか、入居者の立退き後に建物解体をして更地で売却するか、建替えというシナリオになります。物件価格自体が安いことも多いので、上手くいけば高い利回りを狙えます。

最後に一室のマンションの特徴です。
既述のとおり税務上の耐用年数は50年程度です。しかし、東京の都心部には昭和30年代に建築されたマンションで現存しているものも多く、耐震性に問題がなければ65年程度は寿命があるものと考えられますが、区分所有であり建替えのリスクが高くなります。
郊外のバス便のエリアのように立地に難点があると、将来のマンションニーズが見込めず建替え不可のケースも発生し、結果としてスラム化するか空家のまま放置されるというリスクがあります。また、立地に問題がなくても、区分所有者間で建替えの合意形成が必要なため、経済合理性の観点からだけでは建替えがスムーズにいかないリスクもあります。
中古マンションには、マイホーム等の居住目的の物件でも成される住宅市場と、賃貸中の物件で形成される投資市場が併存しています。住宅市場は取引価格を指標として価格が成立し、投資市場では賃料と利回りを指標として価格が形成されます。通常は同じマンションであっても住宅市場の取引価格のほうが、価格水準が高くなるため、賃貸物件を出口で空室にして住宅市場で売却するということが行われています。賃貸物件、住宅物件の両面で考えることが出来ます。

第4章のまとめは、一棟マンション、アパート、一室マンションそれぞれメリットとデメリットがあるという事です。
自分の予算や、やりたい不動産経営の形を見つけて、自分に合った種類の物件を探すのがおすすめです。
とは言え始めは、価格や、売却の市場、管理の手間を考えると中古のマンションやアパートが入門としては良いと思います。

さて、以上で本書の4章全ての紹介が終わりました。
いかがでしたでしょうか?

それでは最後に、まとめと感想です。

不動産投資がなぜ他の投資より優位なのか。それは融資を受けられるからですね。
株式投資は融資を受けて購入が出来ませんし、融資を受けながら家賃収入で返済ができるのが不動産投資の特徴です。

また不動産には、価格の決まり方があります。会計上価値がなくなっていても、まだ住める家や、使える物件は多く
存在します。オーナーがもう手放したくて、安売りしている可能性もあります。そういった物件を探していきましょう。
安く購入できれば、高い利回りが期待できますね。

最後に、1棟のマンション、アパート、1室マンションの特徴が分かりましたね。
1棟のマンション経営にも夢がありますが、価格も高く、売却も難しくなります。
そのため、初めて不動産を購入する人は、中古のマンションや木造アパートなどに注目してみると
お宝物件に出会えるかも知れません。耐用年数と実際に居住可能かを意識してみて下さい!

本書では、ここでは紹介しきれなかった、実際の不動産価格の推移や、地域別による特徴。
実際の現場における不動産売買のケースなど、より実用的な知識を学ぶことが出来る内容でした!
不動産投資を決めて、物件の選定に入っている人などにもおすすめの1冊となります。

では、ここまでご視聴いただき、ありがとうございます。
不動産投資に関する本のリクエストも、コメント欄でお待ちしています。
お気軽にコメントしてください。

ここまでご視聴いただきありがとうございました。

ではまた!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?