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Speicher氏によるDNA汚染発見と有害事象との関連 (2023/10/09 WCH DNA汚染問題緊急専門者会議)
27本ものmRNAワクチンを調べ全てからDNA汚染発見
Speicher氏はカナダのゲルフ大学病理生物学学部所属、共著McKernan氏
蛍光光度計 Qubit(横軸) では 1,896〜5,100ng/dose で規制値 10ng/dose の 188倍から509倍上回る
qPCR(縦軸)では規制値以下(spikeプライマー 0.22 - 2.43 ng/dose)
グラフはプレプリントSpeicher2024[2]より
![](https://assets.st-note.com/img/1721303658551-05jGZV1nE3.png?width=1200)
David J. Speicher氏は、カナダのゲルフ大学の病理生物学学部所属でありmRNAワクチン27本も調べその全てからDNA汚染を発見したというプレプリントを公開[2]した。共著にはMcKernan氏もいる。2023/10/09 に開催された WCH DNA汚染問題緊急専門者会議において、[発表自体は McKernan氏]により行われた。](Tonakai202310101)
蛍光光度計 Qubit(横軸) では 1,896〜5,100ng/dose で規制値 10ng/dose の 188倍から509倍上回る DNA汚染が検出された。
qPCR(縦軸)では全てが規制値 10ng/dose 以下となった。spikeプライマー(赤)での結果は 0.22 - 2.43 ng/dose であった。spikeプライマーとoriプライマーとで結果が随分と違うようであった。
qPCRの結果と有害事象との関連
グラフの上部分はqPCRの結果によるDNA汚染量で赤がSpike青がORI
全て基準値以下となっているがqPCRなので過少評価
下部分は各ロットごとの有害事象
DNA汚染量が多いと有害事象が多くなってるのではと関連性が疑われる
グラフはプレプリントSpeicher2024[2]より
![](https://assets.st-note.com/img/1721303690640-qsHuYGIoi7.png?width=1200)
グラフの上部分はロットごとのqPCRの結果によるDNA汚染量であり、赤がSpikeプライマーで青がORIプライマーの結果を示している。全て基準値以下となっているが、これはqPCRでの検出結果であり過少評価となっている。
下部分はDNA汚染を検出したロットごとの有害事象件数であり、DNA汚染量が多いと有害事象が多くなってるのではと関連性が疑われるグフラフとなっている。
おまけ: RNAが大量に存在する場合にQubitでDNA量をを測定できるか?
RNAだけでもDNAと7%は誤認されるというメーカーのグラフの二つの解釈
1. メーカーがDNA蛍光染料がいくら特異的といっても対RNAで7%誤検出2. テストに使われたRNAの純度が甘く7%ほどDNAが含まれているどちらにせよMcKernan氏結果DNA/RNA比2%〜12%、Qubitで計測は可能
誤検出最大値は2%で、差し引いても最大で対RNA比10%のDNAが検出
Qubitは世界中でDNA測定に使われており、RNAが多いから使えないと早々に結論づけるのは、科学者のやることでは無い
グラフはQubit販売メーカーページ[3]からのグラフに追記
![](https://assets.st-note.com/img/1721303731901-IpCpVGYyq7.png?width=1200)
SNS上ではQubitでRNAが大量に含まれている場合にDNAは計測できないと吹聴し、DNA汚染の矮小化を図るグループが存在する。彼らの主張の何がおかしいかを解説する。なお筆者は彼らに直接、彼らの解釈がおかしいことを指摘しているが、筆者に対する回答から無い。
グラフは、蛍光染料を使うQubitだとRNAだけでを検量してもDNAだと7%は誤認されると解釈されるメーカーのグラフである。
しかし解釈はにはもう一つある。それは、テストに使われたRNAの純度が甘く7%ほどDNAが含まれている、というものである。
真偽を確かめるべく、実際にグラフを作成したメーカーに問い合せした。そして次の回答を得ている『質問いただいたdsDNA assay kitにおけるRNAの影響について、実験に利用したRNAは精製後にDNase処理を行ったものにはなるとのことです。ただDNAの残存が全くないかを確認することは難しく、残存が全くないか?という点については否定することができません』
つまりRNAだけの試薬を作るさいにDNAを完全に除去すること自体が難しいのであり、グラフはRNAをDNAと誤検出したのでは無く、混入してしまったDNAを正しく検出したのかもしれないのである。
どちらにせよ、McKernan氏の結果がDNA/RNA比 2%〜12% であるので、Qubitで計測は可能と考えている。つまり本環境では非特異性、RNAがDNAと検出される最大値は 2% と考えている。その最大値を引いても最大で対RNA比 10% のDNAが検出されたと見做される。
筆者の考察は間違ってるいるかもしれないが、間違っているにせよ、Qubitは世界中でDNA測定に使われており、RNAが多いから使えないと早々に結論づけるのは科学者のやることでは無い。工夫して検出する方法を考えるのが真の科学者の姿である。
参考文献
Thermo Fisher Scientific, Qubit dsDNA Quantification Assay Kits
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