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コバルト製のフラットワウンド弦にしよう

エレキギターにはフラットワウンド弦を張ることが多いのですが、何か変わり映えが欲しいなあと、以前から気になっていたコバルト製のフラット弦にしてみました。

フラット弦は各社から出ていて、1年に一回くらいのペースで何となく張り替えてきました。
使ったことがあるのはこのあたり。

トマスティック JS113 13-53
ダダリオ ECG23 10-48
ダダリオ ECG24 11-50
ダダリオ EHR350 12-52(これはハーフワウンド)

今までは、トマスJS113の巻弦+ダダリオECG24のプレーン弦が良く、トマス弦のヘナチョコ具合(トントコする感じ)とECGの適度なギーン感がとても気に入っていました。

でも、なんか変化が欲しいな。
ピックアップ変えようかな?
新しいコンプレッサーを探してみようかな?
そういう時にお勧めなのが、全く使った事のないメーカーの弦に張り替えるアレ。ラウンド弦からフラット弦にしてみるのもまた一興。

そして紆余曲折して、どうせなら、全く使った事のない材質にしようと思い立ちました。

まずは調べてみます。
そうすると、世のフラット弦は殆どがステンレス製という事が分かりました。ニッパーがダメになるわけですね。
ちなみにスティールと書かれていても、ステンレススティールだったりします。

そして、唯一異なっていたのが、アーニーボールのコバルト製フラットワウンドという塩梅。

それで、アーニーのフラット弦ですが、ゲージはラインナップの中で一番太い11-48をチョイス。

18pというのは、3弦はプレーン弦という意味。
(フラット弦の3弦は巻弦であることが殆どなので珍しい)
他メーカーのフラット弦に比べて、芯線が太くなるぶん3弦の音量がアップしたり、プレーン弦なので3弦のキラキラ感が出るかも?

さっそく張ってみたところこんな所感。

素材自体はステンレスより少し柔らかいようでニッパーの刃が勝ちました。
手触りはプレーン弦は普通のエレキギター弦。
巻弦は少しザラっとしているというか、、、どちらかというと乾燥してサラサラしてる感じで、ほんの少し指に掛かります。
とりあえず張りたてでは、トマスやダダリオのフラット巻弦のようなツヤツヤぬめぬめ感はありません。
この原因は、素材というよりはリボンに目に見えないくらいの隙間がある感じではと思われます。なぜなら、フェルトっぽいクロスで弦を拭くと盛大に毛が挟まるw
フェルナンデスとかの毛じゃない素材のクロスで拭きましょう。

テンション感?という謎の指標では、コシの強いしっかりした感じ。
ピックで弦を押した時のムニムニ感が少なくて弾きやすいかも。

音については、フラット弦としてかなり特徴的です。
特に巻弦は、ダダリオのべトンという感じてもなく、トマスのトントコする感じでもなく、倍音の強いゴンって感じです。さらに、ダダリオのハーフワウンドみたいに低域がボワボワする感じはありません。
3弦はプレーン弦ということも相まって結構派手な感じ。ジャーンと鳴らすと、これフラット弦?というくらい。出力も高くて良き塩梅。うたい文句どおり。
また、コバルト弦って初めて張ったのですが、弾く位置(ネック寄りとかブリッジ寄りとか)や弾いた時の強弱の幅がいつもより広い気がします。

インスト曲や静かな感じで弾くにはちょっとうるさいかもしれないですが、バンドで弾くならかなり使いやすそう。
この感じなら、ベースの方もコバルト弦に張り替えてみようかなあ。ベースだと鬱陶しいかなあ、、。

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そしてお待ちかね。フラット弦の真の楽しみは弦がタヒんでからどうなるか。世のフラット弦おじさんの常套句に「弾き込んでいるうちに弦が進化していく」という謎の諺があります。
張りたてのラウンド弦のギャリギャリ感が重宝されるのと同じように、フラット弦は世間に揉まれて角が落ちて丸くなる方が良しとされている世界もあるのです。
なんなら、手垢とか擦り込んでもっと育ててやろうか。そういう姿勢。
ランクが上がると「この弦は**年使い続けている、、」という呪文が使えるようになります。
ちな、ワイの手持ちで最長は8年(途中の数年は触ってもいない)。

ともかく、コバルトフラット弦にしてから1か月が経ったのです。
ん~、なんかこう、表現が難しいのですが、今までのステンレスフラット弦と違うタヒに方というか、、、世間に揉まれて丸くなるのかな?と思っていたら、垢抜けた。そういう感じ。
今までのフラット弦からすると、フラット弦なんだけどフラット弦らしからぬオシャレ感があって、これならワイもフラット弦にするか!って人が増えそうな感じ?

弦のレビューなんて、結局のところ張ってみないと何も解らないのですが、今までと違うという事は言えるのかなあと。
それに、このところの弦価格の高騰によって、フラット弦の高価さが感じにくくなってきたので、ぜひ一度、フラット弦沼を試してみて頂けたら候。
アーニーのコバルトフラット弦以外はだいたいステンレス製で、張りたてなのに既に弦がタヒんでいるような、でも独特の張りがあって、弾き込んでいるうちに弦が進化していくような謎の体験ができるかもしれません。

ちなみにオクターブチューニングを合わせるとこんな感じになりました。

プレーン弦はラウンド弦と変わらずですが、巻弦の方はコマの差が少なめなようです。
こういうところも久々に弄ったので新鮮ですねえ〜

ちぎっては投げ、ちぎっては投げ、試行錯誤を繰り返して、楽しかったり上手く行ったところを書いていたりします。 貴重なサポートを頂けますと、なおさら色んなことを試して書きます!