見出し画像

VOX BOBCAT(ギター)が叩き売りされていたので守護(まも)った話

あるところに楽器屋さんがありまして、ふと立ち寄ったところカッコよいギターが吊るしてありました。
その名も、VOX BOBCAT、、、

ギブソンES-335にそっくりな見た目ですが、細かく見ていくと実にVOXらしいところがあります。
このBOBCATはシングルタイプとP90タイプとあるのですが、シングルの方からいきましょう。

3シングルと聞くと、真っ先にストラトキャスターを思い出すのですが、BOBCATには4つのノブとセレクターがあります。
なんと、3ボリューム1トーン。
セレクターは、フロントセンター、全部、リアセンターの3パターン。
ボリュームは各ピックアップの音量をコントロールできるため、もうちょっと固めに、ふくよかに、ハーフトーンぽくなどできてしまうという塩梅。
凄く面白いのですが、気に入った音を再現するのがちょっと難しいかも?
VOXらしいなあ。

近いコントロールだと、横山健神のグレッチシグネチャーモデルもありますね。マスターボリュームがあったりするかわりに、個別のvolコントロールが簡略化されてたりといった塩梅です。ラメもカッコいい。

P90の方は335そっくりなのかな?と思いきや、P90ピックアップのポールピースはアルニコマグネット製。
funk ojisanの粉落としが純正で付いてる塩梅?
試奏してみるとジャリっとして気持ち良い。でも、このタイプのギターを求める人のツボを絶妙に外しに来て、廃番後に見直されそうな感じもVOXらしいなあ。

うーん、どちらも実にVOXっぽくて、ずらりと並ぶセミアコの中で輝いて見えていたのでした。

でも、、お高いんでしょう、、?
、、、
、、

???値札間違えてない?
他の同等機種と比べて叩き売り価格の値引きがされていたのでした。

店員さん曰く「面白くて良い造りのギターなんですけど、何故かぜんぜん売れないんですよね。在庫処分です」とのこと。
VOXらしいなあ。

そんなわけで、定価20万円くらいの価格帯なのですが、そういうギターが並ぶところに一桁万円半ばくらいの値札と共に光り輝いていたのでした。
amazonなどでも叩き売り価格で出始めています。)

これは、、守護(まも)らねばならん、、

お持ち帰り

そして、なんとハードケース付き。
在庫に残り続けると、飾っていてもハードケース分のお店スペースを圧迫し続けるというにくいやつ。
VOXらしいなあ。

ちょっとだけ、、特に気に入ってるところの写真でも

ロゴやインレイはアワビカラー!
トラスロッドカバーのビス止めの位置もカッコいい
薄いビニールのアレは弦交換の際に剥がしましょう
アワビブルーがきれい
眺めております
オールブラックのパーツというのもカッコいい
意外に、箱物でこのカラーリングは少ないですよね
ロック感もあり、ピアノのようなクラシックゴス感もあり
弦のボールエンドが差し色を添えます
ダダリオのレインボーも良いですが、アーニーボールとかのゴールドポールエンドで統一も良さそう
マァンダム、、
薄くもなく、丸太でもなくエラも張ってないネックは、1フレットで厚み20.5mm、12フレットで23mmのCシェイプ。長らくVOX APACHEを使っていたので違和感なく使えます。
実は、スケールもミディアムとショートの中間
VOXらしいなあ。

なんとなくの邪推ですが、、
音楽をやってる方からすると、VOXらしい色々が面白いのは分かるけど扱いずらかったり、趣味でやってる方からすると定番のあの音をことごとく外して来てるところがアレだったりするのかなあ、、。

とはいえ、こういうところの唯一無二感が堪らねえぜとおもったお方、ぜひ守護(まも)ってやってくださいまし。
イケベ楽器渋谷店だとほぼ最安です。

以下は余談ですがギターワールドの記事や、個人的感想も貼っておきますね

海外レビューではおおむね個性的ですねえ!みたいな感じ。

とあるお店で購入したのですが、ナチュラルカラーやサンバースト、レトロカラーが並ぶ箱物ギターコーナーにおいて、ハードウェアを含めた真っ黒のカラーリングが一際目立っておりました。

同様に、生形氏のシグネチャーモデルも存在感ありますねえ。
横山健氏のシグネチャーモデルもカッコいい緑なのでぜひ検索してみてください。

箱物ギターを購入するなんて、夢にも思っていなかったのですが、ピックアップ構成とコントロール、そして価格wに目を惹かれ試奏してみました。
3ピックアップ3volはとても面白くて、試奏の時も、持って帰ってからも延々と弄っては音を出して遊んでいます。
ちょっとずつ調整しては好みの音色を見つけ、しかし、見つけたものの、一度弄ってしまうともう一度再現するのが難しいという欠点も。しゃーない。

ここで、エレキギターに造詣が深い方ならちょっと疑問に思うところがありますね。
3つのピックアップを鳴らす、、だと?
ピックアップの位相や磁力の向きですね。

ポールピースについてはセンターノンリバースタイプ。つまり、3つのピックアップともに同じ方向に磁界が向いています。
位相については、シールドにテスターを当ててピックアップごとにフルアップしてコンコンしてみましたところ、どのピックアップも抵抗値が下がっているようです。
ということは、並列に3シングルがあるよって回路なんですかね。

このあたり、funk ojisanのほっこり動画がおすすめ。
ストラトの動画ですが、3シングルピックアップについて語られております

フロント+センターちょい足し+トーン絞ると、箱物感満載の音も出てきます。
ハーフトーンは爽やかアコギチック。
リアはカントリーとかしたくなる塩梅。
3ピックアップハーフトーンは何かに使えるでしょう。

ピックアップの抵抗値はフロント6.20kΩ、センター6.13kΩ、リア6.68kΩでした。フロントとセンターは同じもの?で、リアは違うものみたいですね。
ちなみに、apacheのシングルピックアップの抵抗値は5.53kΩでしたから、見た目はそっくりでも中身は違うんですねえ。
apacheみたいに、シングルなのにマグネットバーが入ってたりするのかもしれないですね。

VOX apacheのシングルピックアップを裏から見ています

また、二つのピックアップをフルアップすると抵抗値はおおよそ3.2kΩになり、全てフルアップにすると2.17kΩでした。

ボリュームポッドは500kΩAのようで、シングル+500kという組み合わせも軽快なサウンドに一躍かっていそうですが、3volという関係上、500kにしてようやく250k同等という考え方なのかも?

ここに何か手を加えるとしたら、、、

①各ボリュームにスムーステーパー回路を取り付ける
各ピックアップの音を混ぜるのですが、ボリュームポッドってちょっと下げると突然音量が下がるポイントがありますよね。
その関係で、どこか一つでもフルアップのボリュームがあると微調整が難しいのです。無改造で最大9以下で調整するも良し、全てのボリュームにスムーステーパーを付けるのも良いかもしれません。
ただ、スムーステーパーを付けるとボリュームがクリア過ぎるという問題が発生するかも?

②各ボリュームはそのままでマスターボリューム付ける
各ピックアップの混ぜ具合が楽しくなってくると、今度は悩ましい問題が出てきました。
ボリュームを気軽に弄って音色調整が難しいというところ。
しかも、元通りに戻すのも一苦労。
ということで、マスタボリュームを付けようと四苦八苦しております。

マスターボリューム代わりにボリュームペダルを使うというのもありなのですが、なんか面倒だなあと思案中。

③セレクターをフリーウェイスイッチにすると、ボリューム調整を飛ばして個別ピックアップに切り替えたり、元のハーフトーン機能も残せたりができるようになりそう?

④個別にトーンが効くようにすると、混ぜ具合がさらに面白くなりそうです


しばらくは各ボリュームを弄って調整しつつ、色んなキャラクターづくりをしてみようかなあと。あわせて、各部を調整したりして、良き状態に持っていきましょう~

ちぎっては投げ、ちぎっては投げ、試行錯誤を繰り返して、楽しかったり上手く行ったところを書いていたりします。 貴重なサポートを頂けますと、なおさら色んなことを試して書きます!