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おじぎ乗り(やまめ乗り)をジオメトリにプロットして考える 登り編

自転車の教科書”という本を読んでからというもの、どんどん楽に自転車をこげるようになってきました。
そしてその熱が冷めぬまま、著者 堂城賢氏の一押し自転車である29erを手に入れたのです。

29erというのは、車輪の直径が29インチあるマウンテンバイクの名称です。今までの20インチの自転車と比べると、体重を乗せて体ごとコントロールしないとまったく上手く乗れないのですが、時折、上手い事行くと、分かりやすいリアクションが返ってきます。

もっと上手くなりたいので、これを図に落とし込みます。

左が、29erと私の体形を落とし込んだ図。
右が自転車のジオメトリです。各部の寸法が記載されています。

左の図のポイントは、体重を乗せる1時の線と自転車の中心線(前輪と後輪の中間)です。これが、上り坂や下り坂でどの様に変化するかを反芻しようと。

まずは上り坂。
楽に上がるコツは、体の体勢はそのまま、ハンドルが体に近づいてくるように。

坂がキツくなるにつれて、サドルの前に座るようになります。
あまりにキツイ坂は、立ち漕ぎになります。
これで「体重の乗せられる体勢はそのまま」というのが出来てたようです。

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追記
水平な地面から上り坂へのスムーズな切り替えのコツは、脱力と足の裏の荷重の感覚にあるような気がします。
こちらの関連ノートでは「停止から平坦な地面を進む」の荷重の切り替えについての気付きを纏めました。
この時の足の裏の感覚が、坂を進む時も持続しているようにします。
私は、お尻と手に荷重を乗せる癖があり、この矯正から行いました。
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上手くいかなかった時はこちら。

これは、水平状態の図をそのまま傾けただけの図。
上り坂になるにつれて、頭が上がり、お尻が下がり、足が前に出ていくので、ペダルがいきなり回らなくなってしまいました。
それでも、力づくで回そうとすると、ハンドルを引っ張りつつ足を蹴り込む乗り方になります。これは疲れる。


よく判らないのが下り坂です。
自転車の教科書には「勾配がキツくなるにつれて、後ろに座りおじぎを深く、手を伸ばす」とあります。なおかつ「手、足、お尻の三点荷重は絶対に外さない」のがポイント。

図にして分かった事があります。
左は下り坂に、先ほどと同じ体勢の人を書き込んだものです。

お尻がサドルの後ろ来ました。そうすると、同じ体勢かつペダルが1時なので足も荷重が乗ります。でも、手が届かない!
そして、右図。お尻と足はそのままに、おじぎをすると手が届くようになりました。頭が下がるため、安全度が上がり、空気抵抗が下がる効果があるとの事。

もういっちょ、もっと急な坂を下ります。

より、解りやすくなったような。
ツールドフランスで坂を下る選手は、右のようなフォームだった気がする。べたーっと自転車に乗る感じ。

しかし、問題はMTBに乗っているなら立って下りたいよねということ。
これが、なかなか上手く行かないのです。

関連ノート→おじぎ乗り(やまめ乗り)をジオメトリにプロットして考える 下り編

*追記
ジオメトリーの見かたについての気付きを少しだけ。
フロントセンターが長いほうが安定感があって、曲がる時に前輪につま先が当たらず怖くありません。
スタンドオーバーハイトが自分の足の長さと比べて低くいほうが、サドルの前に自転車を跨いで立った際に股間をぶつけにくいです(結構重要)。
シートアングルは74度が一般的な気がするのですが、なるべく小さいものが良いです。この角度が小さいと、サドルがより後ろにセッティングできるためです。74度では、サドル低めで乗りたい時に、サドルが下がりきらないような、、。オフセットシートポストという製品もあり、多少(30mm程度)は調整が可能です。エルゴポストという製品ですと、60mmもサドルを下げて調整できるのですがお高い!

ちぎっては投げ、ちぎっては投げ、試行錯誤を繰り返して、楽しかったり上手く行ったところを書いていたりします。 貴重なサポートを頂けますと、なおさら色んなことを試して書きます!