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ブライダル音響会社の社長が語る!一日の舞台裏とは?【土日祝日編】

前回は、平日の私のスケジュールとルーティンなどを紹介しました。今回は土日祝日の本番がある日のスケジュールを紹介します。披露宴当日のオペレーションの裏側に迫ります。

まず、朝の準備から。結婚式が行われる土日祝日、音響オペレーターは朝早くから披露宴会場に向かいます。弊社では、まず前日にスタッフから担当する披露宴の当日の入り時間を連絡してもらい、お互いに間違いがないことを確認します。そして当日の朝には、家を出る時に出発コールを入れてもらいます。最初の頃は電話でのやり取りをしていましたが、社内での連絡をLINEで行うようになってからは、出発の連絡もLINEで報告してもらうことにしています。始発で出発しているメンバーもいるため、社長である私は早朝からメールやLINEのチェックや重要な連絡事項の確認を行います。その後、自身も婚礼のオペレーションを担当する場合は披露宴会場へ向かい、会場スタッフの皆さんとの打ち合わせや、音響オペレーションに取り組みます。各披露宴のニーズや要望を考慮しながら、スムーズな進行と素晴らしい音響演出を実現するための準備を進めます。

スタッフの皆さんに披露宴当日の演出を任せるのも社長の大事な役割です。披露宴会場で立ち会い、音響スタッフや関係者とのコミュニケーションを大切にしながら、披露宴の成功に向けてメンバーを導いていきます。常に状況を把握し、問題が生じた場合には的確に対応する必要があります。

私自身が音響を担当しない日は、披露宴会場へその日に使用する音源(CD等)を届けに回ります。一日で大阪から京都、滋賀など複数の会場を回ることもあります。どの会場も朝早くから婚礼が行われているため、音源の搬入を金曜日のうちに済ませておくこともありますが、可能な限り披露宴当日に会場に出向くようにしています。

スタッフとのコミュニケーションと業務指示も社長の日常業務の一環です。スタッフとの円滑なコミュニケーションを図ることで、披露宴の音響演出が円滑に進行し、お客様に素晴らしい体験を提供することができます。また、スタッフの指導や育成も社長の重要な仕事の一つです。彼ら彼女らの仕事ぶりを見て、上達しているなと嬉しく感じることもあります。特に新人スタッフへのメンタル面のフォローは大切なことだと思っています。

我々の仕事は、自宅から会場へ直行直帰で、基本的には一人でオペレーションを担当するため、披露宴会場での仕事に慣れるまでは孤独を感じることがないとは言い切れません。特にデビュー後はそれまで指導でフォローしてくれていた先輩から離れ、一人で現場に向かいます。一生に一度のセレモニーをミスなくパーフェクトにオペレーションするために、半端じゃない緊張感や責任感を感じることもあるでしょう。だからこそ、パーフェクトなオペレーションができ、お客様に喜んでいただけた時のやりがいや達成感はとても大きいのですが、スタッフが不安や不満に感じていることがないか、他愛のない雑談などから汲み取ったり、仕事の進め方などへの質問や相談に答えることもあります。

また、会社の使命を見据えた経営戦略の練り上げも、社長の心のこもった職務の一つです。ブライダル音響業界の最新の流れや競合他社の営みを浮かび上がらせ、会社の未来を予見しながら、思いを込めて戦略を練ります。経営視点に立った重要な意思決定や計画の策定は、社長の大きな務めの一環です。

夕方から夜にかけて各会場で宴が結んだ後、スタッフからの業務報告が届きます。必要に応じて総括の場を設け、スタッフと共に振り返りを行います。成功した点や改善が必要な点を共有し、次回の披露宴でより素晴らしい演出を実現するための取り組みを検討します。

社長の一日は、披露宴関連業務に限らず、日常的な業務や取引先との交渉なども含まれます。土日祝日は早朝から深夜まで業務がありますが、私は会社全体の管理と統括を行いながら、業界の最新動向を把握し、事業の発展に取り組んでいます。

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