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反応しない練習 草薙龍瞬


全ての悩みを根本的に解決できる方法
それはかったです「ムダな反応をしない」こと。
反応しないことは、無理してガマンすることや、
無視すること、無関心でいることではない。
悩みを増やしてしまうようなムダな反応を
〝最初からしない〟こと。怒りや、不安や、
「どうせ自分なんて」と暗い気分が出てきたら、
すばやくリセット・解消すること。

ブッタの教えとは
「心のムダな反応してを止めることで、一切の悩み・苦しみを抜ける方法」のこと。その内容は
①心の反応を見ること
②合理的に考えること

第1章 反応する前に「まず、理解する」


悩みをなくそうとしない。理解する。
①悩みがある👉②悩みには理由がある👉③悩みには解決策がある
生きることには苦しみが伴う。
苦しみには原因がある。
苦しみは取り除くことができる。
苦しみを取り除く方法がある。

ブッダが発見した”求める心”とは、
いわば、「反応し続ける心のエネルギー」のこと。
人の心の底に、生きている間ずっと流れている意識のこと。
”求める心”は発生後”7つの欲求”に枝分かれする。

7つの欲求とは
①生存欲(生きたい)
②睡眠欲(眠りたい)
③食欲(食べたい)
④性欲(交わりたい)
⑤怠惰欲(ラクをしたい)
⑥感楽欲(音やビジュアルなどの感覚の快楽を味わいたい
⑦承認欲(認められたい)

これらの欲求は心の中にある。
次のように理解する事ができる。
①まず、”求める心”があり、
②それが”7つの欲求”を生み出し、
③その欲求に動かされて人は反応する。
④ときには欲求を満たす喜びが、
⑤ときには欲求がかなわない不満が
生まれる。
そういうサイクルを繰り返しているのが人間の人生である。

反応せずにまず理解する。
これが悩みを解決する秘訣。
心の状態を見る習慣をつける
①言葉で確認する
②感覚を意識する
③分類する
言葉で確認することを仏教の世界ではラベリングと呼ぶ

これ以上悩みを増やしたくない、充実感を大事にしたいと願うなら、テキトーな反応、妄想を減らすこと。
そのために「カラダの感覚を意識する」ことを習慣にする。

第2章 良し悪しを「判断」しない

仏教では、本来「ない」ものを「ある」と思ってしまう心理を〝顚倒〟てんどう と呼ぶ。
「勘違い」のこと。  
誰かを苦しめている「こうでなければ」という判断、期待は「勘違い」。
 「勘違い」は、抜けるにかぎる。
むしろ、目の前の現実のほうを中心にすえて、よく理解するように努めて、みんなが幸せに生きていけるような生活を一から作っていくことが正解。

「自分が」「あの人が」という思いが〝心に刺さった矢〟であることに、人は気づかない。正しく見る者に、苦しみを繰り返すこだわり(自意識)は存在しない。 
──ウダーナヴァルガ〈観る〉の章


第3章 マイナスの感情で「損しない」

仏教における勝利とは、相手に勝つことではない。「相手に反応して心を失わない」ことを意味する。

第4章 他人の目から「自由になる」

なぜ人は比較したがるのか?
まだ自分を肯定しきれていないから、自分に納得できていないから、自分の価値を確認するために「比較」しているのではないか。自分を「よし」と判断したいのである。
心というのは、何かに触れれば必ず反応するもの。あなたが期待するほど、心は強くない。
外を歩けば反応する。人を見れば反応する。
反応すれば、いろんな雑念が溜まる。
心は本来そういうものだと心得ておく。

自分のモノゴトに集中する手順
①目を閉じる
②ムダな反応をリセットする
 今の状態を客観的に理解する。
 時間は自分で決めて心を見続ける。
③目を開いて、目の前の作業に一心に取り組む

自分のなすべきことがわかっている。
心をリセットして、集中する。
やり遂げた後に、納得が残る。
それだけですっきり完結。

第5章 「正しく」競争する

競争をどう捉えるか
①競争に参加して勝利を目指す(世の中はそんなものだと割り切る)
②競争から降りて、違う生き方を目指す
競争に乗るか、降りるかの二者択一。それが世間の発想ではないか?
ブッダの思考を突き詰めていこともう一つ別の問いがある
「どんな心で現実の中をいきていくか」
つまり、競争という考えを否定せず、むしろその中にあって、自分はどんな心を保つのか。
それを確率しようという思考である。
すると、第三の選択肢があるとわかる。
それは、
③競争の中を、違うモチベーションで生きる
 
人間関係を丸く収める4つの心がけ
慈悲喜捨の四つの心がけ。
・慈(慈しみの心)…相手の幸せを願う心。自分の都合や欲求を通すことではなく、純粋に相手が幸せであるようにと願う心のこと。
・悲(悲の心)…相手の苦しみ悲しみをそのまま理解すること相手の悲に共感すること。
・喜(喜の心)…相手の喜び楽しさをそのまま理解すること。相手の喜に共感すること。
・捨(捨の心)…手放す心、捨て置く心、反応しない心。中立心ともいう。例えば欲や怒りと言う反応に気づいてストップをかける心がけ。

道に迷った時五つの妨げに気をつける。
①快楽に流される心
②怒り
③やる気の出ない心
④そわそわと落ち着かない心
⑤疑い
このような心の状態では、物事をよく理解することも、正しく考えることもできない。故に苦しみの連鎖はいつまでも続くであろう。

究極のところ人間の動機は貢献である。

最終章 考える「基準」をもつ

〝正しい生き方〟とは、たとえば、
①反応せずに、正しく理解すること──仏教では、これを〝正見〟と表現する。
②三毒などの悪い反応を浄化すること(心をきれいに保つこと)──伝統的には、〝清浄行〟と呼ばれる。
③人々・生命の幸せを願うこと──慈・悲・喜・捨の心で向き合うこと。

ブッダは、外の世界に答えはないと言う。
この世界にあふれる、どのような記号も、価値観も、思想も、宗教も、みな人間の心が作り出したもの。
でも、自分自身の心とは違うもの。
ときにそれらに救われるように感じることがあるとしても、
やはり自分自身の心の闇、苦悩は、最後は自分自身で乗り越えていくしかない。
そのためには、自分自身の心の内側に、奥底に、正しい生き方、よりどころを、確立しなければいけない。

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