見出し画像

chairmade : C503HD (カットオフフーディー、オートミール)

およそ3年振りの chairmade さん。購入は久し振りなのですが、instagram はフォローさせていただいているのでおおよその活動は存知ており、昨年発起され chairmade ブランドに専任されることにしたようですね。真のファクトリー・ブランドとして頑張って欲しいと思っております。
(と言いつつ私は気前の良い贔屓筋ではありません…)

3年前に購入したラグラン・スリーブのGジャン、その時点ではモデル名が付けられておりませんでしたが、今は『The C.』と名付けられ chairmade のフラッグシップ・モデルとして代名詞のような存在。
(どうやら仕様アレンジのないデフュージョン・モデル C101 とカスタマイズ・オプションのある The C. の2つのタイプがあるようです)

今回購入したのはスウェット・パーカー(フーディー)。
アメカジ好きであれば絶対に外すことのできないマスト・アイテムのひとつであるパーカー。勿論私も大好きで、数えてみたら7着所有してました。にもかかわらずナカナカお気に入りに巡り合うことができない世界七不思議の一つ。
(全くもってど~でもよいけど "フードの付いてる服好きな人!! はぁーいっ!!" の Vibrastone『フーディスト村』(92年)を思い出したよ)

例によって着こなし画像を見つけることはほとんど不可能なので(笑)、chairmade さんご自身の instagram から拝借させていただきました。
(私が購入したのはオートミールなので、カラー違いです)

「サーモン」と名付けられた淡いピンキー・オレンジ
粗いカットオフと甘いフードのバランスの妙

自分のブログを振り返ってみても Reigning Champ 『Lightweight Terry Full Zip Hoodie』Jackman 『GG Sweat Parka』、 Merz b. Schwanen 『382 (Hooded Sweatshirt)』と買っていて、いずれも好きなのだけれど、それでもまだ満足できまない。今回その物欲のターゲットとなったのがこの chairmade『C503HD (カットオフフーディー, オートミール)』。

chairmade さんがこのスウェット・パーカー(フーディー)を制作しようと思い立った理由が instagram に書かれているのですが、私がモヤモヤと感じていた思いの多くが言語化されており、思わず「そうそうソレッ!!」と唸ってしまいました。

以下の画像は試作過程を紹介している instagram からの転載。
試作段階なので最終製品リリースに向けていくつかアップデートされたようですが(明らかにマフポケットの大きさが違う)、chairmade さんはこのように制作過程を見ることができるのも楽しいです。

制作理由を知り、私の満足できない気持ちが言語化されてる!! と感服

それでは到着したジツブツを見て参りましょう。

カラーはサーモン(15着)/フェードネイビー(30着)/オートミール(15着)の3色展開、全60着制作とのこと。フェードネイビーとオートミールで迷いましたが後者を選択。届いてみると私の想像よりゴマ塩感のある生地でした。オンス表記はありませんが、12oz 前後くらいのミッドウェイトでしょうか。

杢グレーにゴマ塩をまぶしたオートミール・カラー

何といっても最初に目を惹くのが切りっぱなしのカットオフ・デザイン。スウェットといえば表面は平編みのスムーズな見た目を思い浮かべますが、あえてラギッドなボサボサ・カットオフ。この着想は誰にでも出来そうで、でも今までにあまり見たことがないように思います。

カットオフはインパクトありますね

ただ、カットオフで気になるのは、着用・洗濯を繰り返すことによって糸がほつれてくるのではないかという懸念。そこは企画/デザイン/パターン/裁断/縫製/加工/出荷などなど全ての工程を一人で手掛けるご自身の現場で培った知見によりしっかりと考慮されていることが instagram で判ります。
(今どきのインフルエンサーが立ち上げたブランドとは明らかに一線を画しており、真のファクトリー・ブランドと呼ぶ所以です)

フードのシーム部分もカットオフ、腕はラグラン・スリーブ

次に惹かれたのがフード首元にあたる持ち出し部分のボタン留め(2個)の仕様。私は襟足から首元にかけてオープンなクルーネックってあまり好きでなく(夏の暑い時期のTシャツは別枠です)、Good On『Heavy Jersey Deck Jacket』でも述べているように喉元まで来るのが好きなのです。もちろん首周りの温度調整機能もはたしますしね。

ボタンは加工処理されていてヴィンテージな雰囲気

加えてこのボタン留めによってフードの立ち上がり具合が良くなります。「パーカーの命」と言っても過言ではないのがフード。ペチャッとつぶれてしまうのはカッコ悪いし、かと言ってつぶれないよう生地を2重にするとフード自重で背中の重みが気になるし、このボタン留めは一つの解決策ですね(この工夫は偶に見かけますが)。

ボタンを外して首周りのベンチレーション対応も

そう言えばその昔 Champion のスーパーフーディーが流行りましたが、少し前にオリジナル仕様で復刻したというニュースを目にしましたねぇ。

3番目は私的マニアックな話ですが、見て気付いたのが袖口とヘム(裾)がリブ仕様でないところ。元々はスポーツウェアとして誕生したものなのでリブが正解であるのは勿論なのですが、私がスウェットがあまり好きでない理由の正体の一つがリブなのですよ。

リブ無し。身頃左側のみにカットオフのシーム、袖口にダーツあり

で、これには理屈は何も無くて(笑)、とにかくリブが好きでないです(特に袖口よりもヘムのリブが嫌い)。このリブ無しは、C503HD のベースとなった C501-CN(Cut off & Sewn) から採用されていて、さらによく見ると裾部分の生地が斜め(バイアス)に施されていて、実はこれは単なるデザインの話ではなくバイアス処理に意味があるのです。素晴らしいですね~

ブランド・タグも粗い(笑)、裾が斜めバイアスされているのが判りますでしょうか

そして最後に一番愉しみにしているのが着心地。chairmade さん曰く、
『皆さんが本気で驚くのは カットオフのインパクトでも ふんわりした生地感でも どこから縫ってあるか判らん切り替えでも ラギッドな(笑)縫製でもありません。』とあり、『着心地です。全く無い着用ストレス』と。
まぁガサツな私がどこまで感受できるのかが心配なのですが…

喉元のゴロツキ感は全くなく快適、内側はパイル地です

S サイズが無かったので M にしました。気持ち大き目ですが、下に地厚ロンT着れば程よいゆとりかと。何より肩回りのゴワつき感がないのが心地良いです。

size : 48(M) (センチメートル表記)
身幅 … 51
背丈 … 64
裄丈 … 80
フード丈 … 38
フード幅 … 28


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?