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週刊オールライター臨時特別号 「私が教えたい西武新宿線の面白スポット 南大塚駅から分岐していた『西武安比奈線』とは?」


はじめに

こんにちは。この度、TOUCH THE DREAMに
「鉄道ライター監修のもと記事を執筆したい」
という夢を応募させていただきました森野寿です。今回はこの場をお借りして、私が西武新宿線沿線で面白いと思ったポイントを紹介します。

スポット紹介

紹介するスポットは、南大塚駅にあります。

上の画像は「今昔マップ」より南大塚駅周辺の地図を比べたもので、左は1944年〜1954年、右は現在のものです。左の地図を見ると南大塚駅付近から線路が延びています。今回私が紹介したい面白ポイントはこの線路、「西武安比奈線」です。

西武安比奈線とは

西武安比奈線は、入間川で採れた砂利を運ぶための貨物線で、1925年に開業し、40年近く砂利輸送を行っていましたが1963年に砂利採取の規制強化で運行休止となりました。

その後1980年代後半になり、西武新宿線で旅客数が大きく増加したことで西武新宿〜上石神井を複々線にする計画が発表されました。その際、車両数が大きく増えることを見越して安比奈線の終点である安比奈駅を車両基地とし、安比奈線を車庫への回送線または旅客線として復活する計画も生まれ、狭山市・川越市では地元住民を集めた説明会が開かれていたそうです。しかしながら、少子高齢化によって需要が下方修正されたことにより、これらの計画は1995年に無期限延期となり、安比奈線の復活はお預けとなりました。その後も川越市には2006年から2015年にかけて安比奈線の旅客線化・新駅設置を促進する施策がありましたが、西武鉄道は2016年2月に安比奈車両基地の計画を正式に廃止することを発表しました。その理由は、現存する車両基地の設備増強などで新しく車両基地を作る必要がなくなったからです。このため安比奈線は2017年5月31日に廃線となりました。

南大塚駅のホームから撮影した写真です。奥に見える空き地が安比奈線の廃線跡です。

安比奈線の廃線跡は、このように一部線路が残っているのも特徴です。

国道16号線を跨ぐ踏切跡です。近年まで架線柱も残っていました。私はここを車で何回か通ったことがありますが、その度に
「なぜここに架線柱があるの?」
と疑問を持っていました。私が安比奈線のことを面白いと思ったポイントは、このように
「線路が残っている」
ところです。
この先、旧安比奈駅付近ではこれを生かした遊歩道が整備されているそうです。

むすびにかえて

いかがでしたか?今回は、私が西武新宿線沿線で面白いと思った場所として、南大塚駅から分岐していた西武安比奈線について取り上げました。

最後に、今回この企画のためにご協力頂いたNACK5の皆様、交通新聞社の皆様、そして栗原景さんにはこの場をお借りして御礼を申し上げます。

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