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週刊オールライター第93号 「思い出の地図帳」

皆さんには「子供の頃から読み続けている・使い続けている本」はありますか?
私はこれです。

かなりボロボロですが、今も現役です。

道路地図や旅行ガイド「まっぷる」で有名な昭文社が2006年に発行した「日本全国鉄道旅行」です。この地図帳は今でも使い続けています。その理由は3つあります、今回は、人生で初めて入手した地図帳でもあるこの本について特集します。


1. この本はどんなものか

この本は、最初の数十ページが鉄道図鑑のようになっていて、日本を走る列車が掲載されており、地図の後ろのページに掲載されています。地図は日本の大まかな路線図、3大都市圏の地下鉄・路面電車を除くJR・私鉄の詳細な路線地図、巻末には地下鉄・路面電車の路線図が掲載されており、最後の4ページは塗り絵になっています。鉄道の扱いがされるか理解されにくいロープウェイ・ケーブルカーやトロリーバスの路線図も掲載されています。

2. 使い続ける理由① 今は廃止された列車・路線・駅や引退した車両などが残っている

この本は、2006年以降に廃止となった数多くの路線や駅などが現役当時の線形で残っています。以下はその一例です。

廃線になった路線の例
・留萌本線(留萌〜増毛が2016年、留萌〜石狩沼田が2023年に廃止)
・十和田観光鉄道線(2010年廃線)
・長野電鉄屋代線(2012年廃線)
・三江線(2018年廃線)
・高千穂鉄道線(運休→2008年廃線)

廃止になった駅の例
・花咲駅(2016年廃止)
・知内駅(2014年信号場化)
・池の浦シーサイド駅(2018年廃止)

また、引退した車両や廃止になった列車などのデータが多く残っていますので、歴史的価値は高くなっていると思っています(勝手な感想ですが)。

3. 使い続ける理由② 幼少期の落書きも「思い出」として残る

この本を初めて入手した当時は幼稚園の頃。この当時はまだお絵描きばかりしていましたから、たくさん落書きしていました。その跡がたくさん残っています。小学校2年くらいの頃の落書きも残っていたりします。今やそれが全て思い出として残せる感情を出せるようになったので、より手放せません。

4. 使い続ける理由③ 通った駅をマジックペンで塗り潰せるので実績が残る

この地図帳を手放せない最大の理由がこれです。この地図帳は、鉄道で通った駅をマジックペンで塗り潰せるようになっています。ですので、私が住んでいる首都圏はほとんど塗りつぶされています。大学生になって行動範囲が広がり、幼稚園の頃では想像できなかったような塗りつぶされ具合になっています。私が憧れている関西も大学生まで修学旅行と京都に家族で行った時以外塗りつぶせた駅がありませんでしたが、旅行や就職の面接で様々な列車に乗ったおかげで急速に塗り潰せる駅が増え、ついには昨年3月にサンライズ瀬戸・出雲、今年7月にJR西日本の新快速に乗ったことで、この地図帳の上では東海道本線の上り線全駅を制覇しました。残りは支線(大垣→関ヶ原の下り支線、大垣〜美濃赤坂の赤坂線)と、途中に駅が無く塗り潰しができない線路を含めれば、大垣→関ヶ原の特急・貨物列車しか走らない下り本線のみになりました。

JR東日本の東海道本線。
区間は東京〜熱海で、これ以外にも横須賀線東京〜大船、京浜東北線東京〜横浜、山手線東京〜品川は国交省への届出上では「東海道本線」の扱いです。
JR東海の東海道本線。
区間は熱海〜米原、大垣〜美濃赤坂のほか、大垣〜関ヶ原は3本の線路が並行しています。
JR西日本の東海道本線。
区間は米原〜神戸で、米原〜京都は「琵琶湖線」、京都〜大阪は「JR京都線」、大阪〜神戸(〜山陽本線姫路)は「JR神戸線」という愛称があります。
東海道本線全線を走破する旅客列車は今やサンライズ瀬戸・出雲のみになりました。

むすびにかえて

今回は、私が幼稚園の頃から使い続けている鉄道地図帳について特集しました。この地図帳が発売されてからまもなく20年。その間に日本の鉄道は大きく変わりました。北陸新幹線(2015年長野〜金沢開業、2024年金沢〜敦賀開業)などの新路線開業や、湘南新宿ライン・横須賀線武蔵小杉駅(2010年開業)やなどの新駅開業、大阪市営地下鉄が民営化されて大阪市高速電気軌道「Osaka Metro」(2018年民営化)になるなどの変遷もあり、大きく変わっていますが歴史的価値や記録に残せる満足な地図帳がないこともあって、この本を使い続けていきます。
果たして、全ての駅が埋まるのはいつになることでしょう・・・。

それではまた。

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