見出し画像

黒髪ツインテールの女の子の断髪イラスト集を発売しました!

noteなどで正式にご報告してなかったのですが、5月21日にこれまで進捗をご報告していた、黒髪ツインテールの女の子の断髪イラスト集をBoothにて発売致しました!

なお、AIを利用した作品について、現状Boothでは特に販売制限はかかっていないので大丈夫な状況ではあるのですが、AI生成作品に関する注意喚起のようなものはされていて、こちらで取り扱いが難しい…となると結構死活問題だったりでして…以下のstore.jpでも取り扱いを開始いたしました!

stores.jpの方は現在クレジットカード決済導入の申請中(…通るのかな…)
みたいな感じなのと、私自身使い勝手がまだ分かっていない状況なのですが、AI生成イラストに関する各プラットフォームによる規制が厳しい中、一つでも取り扱い出来るお店が増えて嬉しいと思ってます!
銀行決済や各種ペイメントサービスなども使えるようですので、ぜひこちらでもご検討いただけたら嬉しいです!

作品完成までの道のり

①前段

こちらのご報告記事では、今回作成から完成までの道のりを自分でも振り返りつつ共有が出来ればと思うのですが、とにかく大変でした…!

画像生成AIって、テキストで指示を出したら思いどおりのイラストがポン!ってでてくるんでしょ?という印象がありがちですが、やってみるとそんなことは基本的に全くなくて、更に洗髪・断髪ものとなると、難易度にさらに拍車がかかります…

よくCivitaiなどでモデル配布ページ等にある出力例に記載されたプロンプトやスケールなどの設定をそのままコピーすれば、それだけで高品質な画像が生成できますが、自分の思い描くような理想のイラストを突き詰めれば突き詰めるほど、イラストのクオリティはなぜか下がっていき、しかも理想のイラストはなかなか描いてくれない…という苦しみに直面します…

もともと、WEB上に掲載された大量のデータを学習して、それをモデルとして新しいイラストを生成するのが画像生成AIのざっくりとした仕組みと思っているのですが、そもそも洗髪・断髪、それに伴うシャンプーやハサミ、バリカンといったものはニッチ過ぎて、おそらく学習元としてのデータも充実しておらず、ここまでクオリティが進化した現在にあってもなお、バリカンと命令しても謎のものが出てくる状況のようです…

※試しに、txt2imgで、私が最近よく使っているモデルや設定で、以下のプロンプトで出力してみた例(本記事は生成ナレッジではないので詳細は割愛)

■プロンプト
A middle-aged man is shaving a girl's head with her long hair by (electric hair clipper:1.3), barber shop
■ネガティブプロンプト
EasyNegative, bad-hands-5
※ネガティブプロンプトのものは別途導入が必要です!

モデルが進化してるのか、私がかつて苦戦してた時より良くなってる…!気もしますが、プロンプトの命令だけでは、出力結果がいいパターンでも現状こんな感じです…

②LoraやControlNetを試みるも一旦挫折…

そのような状況を打破しようと、Loraという、あるモデルに、追加で学習したデータをふりかけのように追加して画像を生成できる【Lora】という仕組みや、棒人間のポーズ、線画などをプロンプトに追加して、理想のイラスト出力を手助けしてくれる【ControlNet】という仕組みもどんどん出てきたので、これらを試してみました。しかし、なかなか髪関係で、テキスト+LoraやContorolNetの追加だけで理想のイラストをどんどん出すにはまだ遠い…というか仮に出来てもそこまで私の技術力が高くない…ので、いったん挫折…となりました…

③【flat2】というLoraに希望の光が

LoraとContorolNetが厳しいとなると、従来私が試していた、3Dモデルでの元画像を用意して、それをimg2imgする手法を取るしかない!と思い、そちらに立ち返って研究を再開したのですが、どうにもimg2imgだと描きこみが足りなかったり、キャラクターに一貫性が保てなかったり…してたところに、【flat2】という画期的なLoraが登場して、これにかなり助けられました。

flat2というLoraは、プロンプトに追加すると、本来は、イラストの描きこみを平坦なものにしてくれるという物のようですが、これを逆手にとって、このLoraの影響度をマイナスに指定すると、描き込みがどんどん細かくなる!という特性があり、これが話題になっていました。

使ってみるとほんとにびっくり…これまでimg2imgだけではのっぺりしていて、とても商用には堪えないイラストしか出力できなかったのが、今回商品化したようなクオリティのイラストをだせるようになったのです!

※ご参考


④イラスト生成の一定の作業フローを確立して、完成まで一気に作業

【flat2】のおかげで、クオリティがある程度高いイラストが出せるようになったのをきっかけに、イラスト集をつくりたい!熱がとても高まり、制作に没頭していきました。

私がStable Diffusionをまだ使い始めたころのimg2imgによる作品。モデルの進化や私のスキルアップもありますが、当時は一生懸命設定してもこのクオリティでした…

しかし、flat2を駆使しても、元画像と命令文があれば、あとはボタン一つで理想のイラストをポン!とはまだ中々いきません…(特にバリカンが絶望的…AIに任せすぎると平気でバリカンの形を破壊してきます…なんか、ドライヤーとかと勘違いしたりしてる様子…)

女の子の顔、髪の毛の色味、理髪師の顔、服、バリカンなどなど、出力一回ごとに結構ばらつきがあるので、全体的な統一感だったりクオリティをある程度一定にする努力がどうしても必要になりました…

それを補うには、何回もAIに描かせていいところを部分部分採用する、いわゆる【ガチャぶん回し】という荒業と、良いところをつなぎ合わせる人間の【コラ作業】が必要!という個人的結論にいたり、これを一定の作業フローとして、今回イラスト集を完成まで持っていきました!

作品の所感

今回初めて、画像生成AIとのコラボ作業でオリジナル作品を商用で公開できたことの満足感がとてもすごいです!

お値段は少しお高めなのですが、上記のように、一枚一枚、なかなか苦労して生成していますので、ぜひご検討の一つにしていただけたら大変嬉しいです!

女の子が理髪店の理容椅子に座ってからシャンプー⇒バリカンカット⇒丸坊主の流れを出来るだけ細かくイラスト集の形でまとめました。

制作をする中で改めて思ったのですが、AIに修正指示をするときに、よく女の子の表情を変える指示を出して、何回も描きなおしてたな…と思っていて、大昔から、作品を気に入って下さった方からの感想として、当サークルの作品は女の子表情がいいとコメント下さっているのを思い出しました。

一応今回どんなプロンプトで指示したのかを今後の為にメモに残しているのですが、確かにメモした項目の7割くらいが表情に関する命令でした。

女の子が大切にしている髪をすべて失うまでの声にならない葛藤…といった部分をお楽しみいただけたら嬉しいです!

ショートストーリーのライトノベル付きです

イラスト集だけで終わらせるのもなんかさみしかったので、従来当サークルでよくやっている、小説付きの形でリリースしています。

今回は、ほんとに手短なもので大変恐縮なのですが、貧乏ながらも勤勉で、学習塾に通うための費用を捻出するためにヘアカットモデルに応募するという健気な女子中学生のストーリーを書いてみました!
こちらもぜひ、お楽しみいただけると嬉しいです!

タイトルは【Dream Cut Model】という事で、丸坊主にされることを知らされないまま、何かの目的を達成するためのお金を得るために自分の髪をささげるシリーズものとして、今後も作品を作っていきたいと思いますので、興味をもっていただけたら、ぜひご購入いただけると嬉しいです!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?