県新人を終えて。

昨日、今日と県新人戦が行われました。今回のブロック大会が地元開催ということで、出場枠が県のベスト4チームに加え、開催地枠で1チームの5つの枠が与えられています。私のチームは開催地枠で既に出場が決まっています。ですが、力があることを示す意味でも県優勝して県第1代表での出場を目標としていました。
今大会、決して調子がいい訳ではなかったのですが、なんとか準決勝まではコマを進めました。準決勝の相手は今大会、うちと共に優勝候補としても名前が上がっているO中学校でした。このチームのエースは昨年12月に行われた都道府県対抗大会の選抜チームに2年生で選出されエースとして試合で活躍した選手を擁する強豪でした。また、前チームからメンバーが変わっておらず、結束力という意味でも今大会では頭2つ抜けているという感覚でした。今大会、前評判ではうちとO中学校の2強と言われておりましたが、私の胸中としてはうちのボロが出てしまえばあっさり負けてしまう試合になるのかなという考えでした。
試合が始まると私の予感は見事に的中してしまい、序盤から相手の猛攻を受け簡単に二枚看板のうち、片方のエースが撃沈。徹底したサーブに崩され、エースに3枚ブロックが付いてきます。そのブロックに対して冷静さを欠いたうちのエースがムキになって打ちに行き、中盤で3連続ブロックを受ける始末。1セット目を11ー25で落とします。いつもであればこのままの流れで2セット目を迎え簡単にストレート負けしてしまうのがうちの課題でありました。ですが、成長が感じられたのがここからでした。明らかに表情に落ち着きがあり、何かから解放されたようなとても爽やかな表情で2セット目を迎えていました。その結果流れも変わり、一進一退の攻防になりました。その中でも光っていたのが先ほど撃沈したエースのW君。周りへの具体的な声掛けや指示を出す姿。自らボールに食らいつく姿勢、どんなトスでも冷静にうちに行き、勝負所では力強いスパイクを放ちしっかり点を取ってくれる姿、彼の姿はエースそのものでした。中盤で3点ほど点差をつけたところで相手がタイムアウト、その後も点の取り合いが続きましたが終盤でうちが連続ミス。連携が取れないことが原因となるミスでムードが悪くなり、終盤で追い付かれました。が、エースのW君が奮闘。デュースに及ぶ接戦を27ー25で奪い、勝負はフルセットに持ち込まれました。3セット目も序盤からエースの打ち合い。ですが、中盤でうちに繋ぎのミス、スパイクミスが生まれ、ここというところで我慢し切れずたまらずタイムアウト。それでも流れを変えることができず最後は相手のエースに決められ、
(11ー25、27ー25、15ー25)で落とし、第3位で今大会を終えました。
試合には負けたものの、この試合で子供たちが得たものや、感じたものはすごく大きいものがあったのではないかと思います。この試合の直後、エースのW君は悔しさからであろう涙を流していました。「きっとこの子は伸びる」、直感的にそう感じました。本気で悔しい思いをしたり、本気で心が折れるような場面に直面しないと、本気で勝負できるような強い心は作れないと思っています。それは練習や練習試合では養えない部分だと思っているだけに今回の敗戦はものすごく大きなポイントになったことでしょう。W君に限らず、今回の試合では子供たちそれぞれに大きな可能性を感じました。それに伴って、責任感も感じました。子供たちの大きな可能性を引き出すのも潰してしまうも指導者次第。気持ちが引き締まります。次はブロック大会ですが、また子供たちと共に成長していきたいと思います。

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