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党内権力の正当性獲得のためには党員投票やった方がいいのでは

安倍首相の後任にあたる、自民党の次期総裁を選ぶ総裁選はどうやら党員投票無し・国会議員投票のみになるみたいです。

私個人は自民党員でもなんでもないのでどうでもいいというか関係ない話ではありますが、自民党員の人にとっては結構不満が出てくるんじゃないでしょうか?

その人たちにとっては、決して安くはない党費を払い続けてきたのに・・・と思いましたがそもそも党費がいくらか知らなかったので調べてみました。

入党
https://www.jimin.jp/involved/joining/
党費:一般党員 年額4,000円、家族党員 年額2,000円、特別党員 年額20,000円以上

だそうです。安い高いは人によって感想が異なるでしょうけれど、総裁選を党員投票無しでやるのなら党員は必要なのか、っていいたくなる人もいるのではないでしょうか。

各都道府県にある自民党支部は当然ながら党員投票を要望しています。日頃、党員を増やして党費を集めているのは支部ですからそれもまた当然のことでしょう。

議員投票のみとなると、派閥が小さく多数派工作がどうも下手そうな石破氏にとっては不利な展開です。一方、長年安倍内閣で官房長官として支え続けた菅氏にとって、安倍政権の継承というか大きな方向転換を急にして欲しくない現役議員や大派閥の支持が見込めますので、当然ながら有利です。さらに、勝ち馬に乗ろうとする議員もいるでしょう。

しかし、議員投票のみを行って総裁に就いたとしても、党内での権力の源泉を握ったとは言えません。そもそも安倍総裁だって2012年の総裁選では石破氏に党員投票では負けています。議員投票で逆転して総裁に就いたわけで、その後も石破氏への期待がある程度残り続けているのは、まさにこの党員投票の結果がもたらしているものでもあると思います。

逆に言うと、菅総裁が議員投票のみで実現したとすると、その後の政権運営に党内が一致できるかどうか微妙になってくるかも知れません。石破派の反発だけではなく、全国の党員が一致団結出来るかどうか怪しくなります。

かつての総裁選で議員投票で逆転して総裁に就いた安倍首相は、一応は逆転したという結果で総裁になったという正当性がありました。そしてその後の総選挙で政権を奪還したことで党内の支持と権力を得ることが出来ましたが、党員投票無しで決まるかも知れない菅総裁にどれだけ正当性を党員が感じるでしょうか?

時間はかかっても、党員投票やった方がどの候補にとってもいいと思うのですが、それほどまでに党員投票では石破氏有利なんでしょうか。菅・石破の争いは結構いい勝負になりそうだと思うのですが、実際に党内で支持者・党員と会っている議員にしてみたらまた感触は違うのでしょうか。

さらにうがった見方をすると、党員投票やっているほど、安倍首相の病状に余裕が無い、議員投票だけでさっさと後継を決めないとヤバい状況、という憶測をする人が出てくる、という考えもあり得ます。一国の総理の健康状態を確たる証拠も無しに妄想してはいけませんが、出来れば堂々と党員投票もやった方がなにかといいんではないでしょうか。

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