バズる名前もデザインも炎上回避あってこそ

企業にしろ個人にしろ、何か新しく「仕掛け」を打つときには、TwitterなどSNSを無視できない時代になりました。

いわゆる「バズり」を狙うのが当然という時代にあっては、商品名やサービス名をTwitterで書き込んでもらう、ハッシュタグを付けてトレンドに載せることが、広告効果を見込める手段として確立した感があります。

Twitterのトレンドに上がるハッシュタグには、スペースや句読点、!、?といった大半の記号も使えませんし、数字だけや数字始まりのハッシュタグも無意味になってしまいます。

ということは、企業が新商品名や新サービス名、あるいは新しく立ち上げるベンチャー企業の名前を考える時に、Twitterのトレンド入りを想定するなら、ネーミングにも制限が加わることになります。

日本語の場合は漢数字も使えますのでまだマシかも知れませんが、アラビア数字から始まる商品名・サービス名はなかなか使用しづらい時代になったということになります。

もちろん、Twitterのトレンド入りなどどうでもいいと思っていたら、好きなように名付ければ良いだけの話なのですが、そう断言できるのはベンチャー企業のワンマン社長みたいな立場でないと無理でしょう。

Twitterのローカルルールが企業活動に制限を加える時代になったと言えます。

まあそうは言っても、大半の商品名はアラビア数字から始まりませんし、記号もたいていは入っていませんので、そんなに気にすることではないでしょうけれど。

むしろ商品名がどれだけ浸透するかは、商品の中身にもよりますし、パッケージや広告戦略にもよります。バズらせやすい名前を気にしすぎると、逆に狙いすぎとして炎上するかも知れません。

ネーミングだけではなくて、SNSの使い方は企業アカウントには難しいものです。知らぬ間に何かしらの地雷を踏み抜いてしまうこともありますし、担当者が個人アカウントと間違ってとんでもないことを書いてしまうこともあります。

狙った戦略が大失敗した最近の例でしたら、某大きな青色系のコンビニチェーンで、プライベートブランドのパッケージデザインをシンプル寄りにリニューアルしたところ、シンプルすぎて分かりづらいと大炎上しました。

後知恵での批判はあまり良くありませんが、シンプルであることは手段であって目的ではありません。分かりやすく、戸惑わないようにシンプルにするのであって、シンプルにした結果、分かりにくくなるのであれば目的と手段を混同してしまった失敗の代表例になってしまいました。

空白や余白が大きいことがシンプルなのではありません。デザイン的に複雑でもシンプルで分かりやすい結果というのも存在するはずです。もちろん、ゴチャゴチャしているデザインに対するカウンターとして、シンプルデザインを対極に位置させるというのは分かるのですが。

デザインにしろTwitterのトレンドにしろ、まず大事なのは炎上回避かも知れないですね。プラス効果を狙って仕掛けたのが、かえってマイナス効果になっていたら元も子もありません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?