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「スタンダード」な成人男性基準からの変化はあるか

先日、新型コロナワクチンの4回目接種を行った後に、副反応による発熱を抑えるために解熱剤を服用しました。セデスハイでしたが、大人は1回2錠とありました。

1回2錠とか3錠とかはよくある薬の服用ですが、それに加えて、子どもは1回1錠など、大人と子どもで数が異なるのも普通です。子どもでなくても、小柄な人(女性)などの場合は少なく服用するパターンもあります。

基本的には成人男性が基準というか標準というか、そこに合わせて服用方法が記されています。1回に複数の錠数を服用するのは、面倒といえば面倒ではあるのですが、だからと言って私のような中年のオッサンが1錠で済むような薬を作ってしまうと、子どもや小柄な人の場合は1錠を分割して飲む必要が出てきます。やはり最小の単位を子どもに合わせて作るのが当然でしょう。

しかし、現実の社会では成人男性を基準としているケースは結構あります。代表的なものは不動産物件の駅から徒歩?分というやつですね。実際には、「駅近物件」という印象を与えるために、成人男性でも少し早歩き気味でないとその時間を達成できないようになっています。徒歩1分=80mという基準があるそうですが、1kmで12分ですので、多くの女性や子ども、あるいは高齢者のスピードでは不可能でしょう。

あるいは、飲食店の一人前も成人男性が基準でしょう。あえて量を少な目にしているものは「女性向けメニュー」と銘打たれていることもよくあります。

家具や家電、間取りなども成人男性を基準にして作られているものが多いですが、少子高齢化社会においては、成人の年齢基準が上がっていくはずです。そして平均寿命の差を考えると、高齢者では女性の方が長生きしますので、成人男性ではなく高齢女性をものの基準にすべき時が来てもおかしくありません。

日本人社会の平均や中央値が女性高齢者に近寄っていくはずで、そうなると女性高齢者の徒歩に合わせた不動産広告が当然となり、女性高齢者がちょうど食べ切れる量が一人前メニューとなり、成人男性より小柄で力の小さな人でも使いやすい家具家電が当然の社会になっていく方が合理的ということになります。

実際にガラッと短期間で変わるとは思いませんが、成人男性が成人男性基準を認識していない世の中からは、そのうち変わっていくような気がします。

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