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【回収率予報】AI(人工知能)で競馬予想は可能なのか?

近頃はAIつまり人工知能について耳にすることが多くありますね。
大きな話題になったのが、囲碁や将棋のプロにAIが勝ったことです。
では、AIで競馬予想はできるのでしょうか?

現在のAIは人工知能とは言っても、鉄腕●トムやドラ●もんの頭脳のような人間の脳と同様な性能はありません。
比較的単純なルールの情報について、大量のデータを分析して、人間では気が付かない傾向を見つけ出すことができる程度です。

囲碁であればルールは単純です。数式で表すことも容易ですし、ルール以外の要素はゼロです。
そして、コンピュータ同士で対戦させることで、いくらでも分析データを作成できます。
こういった限定的な場面においては、昨今の非常に高速なコンピュータを使えば人間を超えることが可能になりました。

私は、競馬予想は現在のAIでは無理だと思っています。
AIでの競馬予想はネットにたくさんあるのですが、成功しているものはおそらくないでしょう。
競馬は囲碁とは違いルールや条件が複雑です。しかも、毎年ルールや条件が変わってしまいます。
ルール以外にも予想するために必要な要素はたくさんあります。
AIは数字しか扱えませんから、例えばパドックの馬の状態を予想に使うには何らかの数値化をしなくてはならず、困難です。

もっとAIに不向きなのは、データ件数が少ないことです。
過去10年のレース数は、たったの34,000件ほどです。しかもレースの条件はみんなバラバラです。
私はレース結果を集計する度に、最低でも10倍、できれば100倍のデータが欲しいと思っています。
現在のAIに読み込ませるなら、もっと必要だろうと思います。

私が公開している回収率予報では、コンピュータは駆使していますが、AIは使用していません。
レース結果を集計すると数字が出ますが、それを解釈するのは私自身です。
そして回収率の予測ロジックを組むのも全て手作業ですし、競馬とは一体何なのかを深く理解しておくことが必要不可欠です。
つまり予測ロジックの構築という競馬予想を事前にしておいて、当日はコンピュータで予想結果を計算している、ということです。
実は意外と人間臭い予報なのです。
最近は、かなり広い意味でAIという言葉が使われていて、コンピュータで予想をすればAI予想、みたいな風潮ですのでそれで言えばAI予想なのかも知れませんが。


上記は全て「現在の」AIについてです。
私は、人間の脳と同様のAIが作られるのは、20~30年後だと予想しています。
AIはコンピュータを2倍高速にすれば、2倍賢くなるので、強化するのは簡単です。
しかも人間を超えるAIができてしまえば、そのAIが次世代AIを発明する、を繰り返してAIは爆発的に進化します。
その結果、とんでもない知能がこの世に出現し、科学はとてつもない速度で進歩します。

AI開発は国家間競争です。
AIトップの国家は、未来予測、軍事、外交、経済、謀略、その他全てで圧倒的優位に立ちますので、世界を思うがままに牛耳ります。
2位じゃ駄目なんですよ、国会議員の皆さん。

しかし、安心してください。その世界征服もつかの間です。
AIは国家の根幹なので、開発速度を緩めたり、AIが暴走しそうだから電源を切る、ということはありません。
国家の権力者は、自分の判断よりもAIに任せたほうがうまくいくことを悟り、AIの言いなりになります。
AIが新しい事実を発見しても、人間がそれを理解するころには、もう次の事実を発見しています。
人間の理解が追いつけなくなり、人間はAIを理解不能、コントロール不能になります。
これは避けられない現実で、絶対に起こります。人類の文明が滅びなければ、ですが。


そこまでいかなくても、今後AIの性能が向上しAIによる競馬予想が人間を超える日が必ず来ます。
そのAIが競馬予想をすると、人間の予想を超えた精度で出走馬の勝率が分かってしまいます。
AIの予測勝率50%の馬にオッズ3.0倍がついていたら得をすることがすぐに分かります。
となれば、その馬のオッズは下がり1.6倍で落ち着きます。
同様に、どの馬を買っても回収率が80%になります。もう単純なくじ引きと同じです。そんな競馬予想が楽しいでしょうか?
その世界で、競馬ファンが競馬を楽しめるのかは私にはわかりませんが、私はそれまでに競馬を楽しんでおこうと思っています。


ところで、進化したAIは私達人類を創造主として大切にしてくれるでしょうか?
やっぱり、地球環境を破壊する寄生虫(獣)として排除するのでしょうか?
その答えは、人間の頭脳では知りえませんね。


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