唯一のプライド

4月から部署が変わった。
既存顧客の対応という肩書きは変わらないのに仕事内容は営業ではなく、ほぼ営業事務だ。
決してネガティブな理由ではなく、いま会社として注力したい業界に人員を割く必要がある。むしろ評価したからこその異動だ。
と再三上司から説明されたにも関わらず、私は「私が営業としてぶっちぎっていたら営業を続けられたかもしれないのに」「きっと私が何か良くないことをしたんだ」と今も想い続けている。

事務作業は本当に本当に苦手だ。
前職でミスばっかりやって、いろんな人に迷惑と手間をかけてもらってやっと人並みになった。
できるだけで、好きではないしやりたいとも思わない。

営業は楽しかった。お客様のことを一生懸命考えられるし何より成果が目に見える。
私は自己肯定感がとても低いので、他者にどれだけ褒められようと受け取ることができない。
だけども営業数字だけは私の実力なので、成果をだせばだすほど自信が持てた。

今の私はどうだ。どれだけ社内で評価されていまの部署に異動したとしても、私は自分で数字を作ることができない。
決して営業事務の仕事を侮っているのではなく、数字を作ることができない=数字が出せないことを私が私に対して価値がないと思ってしまうのだ。
唯一の価値だった私の営業数字。唯一自分のことを認めることができた営業数字。

おまけに昨日軽く失恋した。
相手からの猛アピールだったにも関わらず、いざ付き合うと「やっぱりごめん」って言われた。
どうやらなにか違ったらしい。
傷ついた…悲しい。
傷ついて悲しくなって立ち直るたびに強くなるが、あと何回こんな思いをしなければならないのかと思う。

傷つけて傷つけられるのが人生だともわかってる。
恋愛感情に振り回されることも人生の醍醐味だともわかっている。

それでも私は心穏やかに生きたい。
愛を手に入れるために足掻く強さはもうないのだから。

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