「いいのいいの、私これで十分なの」

1日8時間も働いていると、自分の人生の質=仕事の質になってしまいがちになる。
もちろんそれが良いという人もいるのだか、私はそれが合わないんだと気付いたのはつい最近だった。

新しい職場で働き始めてもう2週間になるが、今のところすごく順調だ。
楽ではないけど、仕事の範囲はある程度決まっているので考慮するべきことが以前より減り、早くも慣れてきた。

楽しくはないけど、決してつまんなくない。辛くない。心に余裕がなくなることもない。
「1日8時間もやるんだから楽しまなきゃ」っていう意見をいつか見たことあるがその考え方はどうやらわたしには適さないらしい。

私は自分の感情に左右されやすいタイプなので、仕事にもモロそれが出てしまい落ち込むことが多々あった。
最近になって対策を思いつきまして、それは「感情を限りなく0にする」。
成果を出しても表に出して大きく喜ばない、嬉しがらない、悔しがらない、悲しまない。ただ今日やるべきことをする。

「仕事を楽しくしよう!」って意気込むと楽しくすることを目的としてしまって肝心の成果は置いてけぼりになりやすい。
その結果、楽しくするどころか楽しくなくなってしまう。
なのでつまんなくしない、でも大きく楽しもうとしない。

好きなことが「デザイン」とか「物理学」とか長年定まっているなら仕事にすればいいんだけど、私はかなりコロコロ変わるので仕事は生活費を稼ぐ手段。つまんなくしない、辛くしない、それで充分。

以前、(名前は忘れてしまったが)とあるオペラ歌手の生活に密着するテレビ番組を見た。

そのオペラ歌手は同じトレーニングを毎日同じようにやり、同じグラスで同じワインを飲む、という生活をしていた。

それに対して取材人が「毎日同じことをしてるんですか?それってどうなんですか?」みたいなことを聞いたら
「いいのいいの、私これで十分なの。同じことを同じように毎日する。これでいいの。」
とワインを飲みながら答えた。

本当にかっこいいと思った。心から素敵だと思った。
自分が満足する生き方を見つけて、誰に何言われても「いいのいいの、私これで十分なの」って言えるその様がとてもかっこよかった。

そんな揺るぎない確信を早く持ちたい

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