ハルカ

小さな出版社で編集者をしています。専門は書道。浅く広く、でもおもしろく、扱っていきたい…

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小さな出版社で編集者をしています。専門は書道。浅く広く、でもおもしろく、扱っていきたいです。

最近の記事

②優雅さを感じる「地獄草紙」

こんにちは。 美術の窓という雑誌の中の連載「和魂漢才」の裏話をしていくnoteへようこそ。 今回は国宝「地獄草紙」(東京国立博物館蔵)を紹介しています。全体図はColbaseというサイトで見られます。 平安時代末、後白河院の周辺で制作された絵巻物の一つです。 後白河周辺の絵巻物が個人的にとても好きで…。京博で見た餓鬼草紙ですっかり虜になりました。 とってもシュールな状況を描いていて、それなのに詞書は大らかな雰囲気の書っていうギャップがいい!! 何度見ても良いけど、

    • ①趙孟頫風の国宝!?「禅機図断簡」

      6/18発売の月刊誌「美術の窓」にて「和魂漢才ー書画のススメ」という連載が始まりました! 簡単にいうと、書と絵画が一緒になっている作品を1点挙げて、それについて所蔵している館の学芸員さんに文章を書いてもらう。そんな連載です。 この連載の裏話だったり、告知だったり、私がとっても面白いけど共感してくれる人がどこかにいるはずと思い、書いていくnoteです。なので詳しく知りたい人は是非本を買ってくださいネ。 第1回目は、(公財)静嘉堂蔵「因陀羅筆 礎石梵琦題詩 禅機図断簡 智常

      • 三井家の拓本コレクション

        現在休館中の三井記念美術館(東京・日本橋)。(4/25時点) オリンピックに合わせた展覧会「知られざる芸術と文化のオリンピック」も開催見送りが決まり、現時点での次回展は開館15周年記念特別展「三井家が伝えた名品・優品」となっています。 画像:ホームページより抜粋。 今回はこの展覧会に出品されるであろう、三井家の持っている中国の拓本について少し書きます。 三井記念美術館所蔵の拓本といえば、九成宮禮泉銘(李鴻裔本)や集字聖教序(劉鉄雲本)、石鼓文(中権本)など書を一度でも

      ②優雅さを感じる「地獄草紙」