2024.8.15

(下書きより)
2024.8.15日記

7月は見渡す限り一面の田んぼに風が吹くと、列をなして翻っていく稲が波みたいに見えた。

今は稲穂の先がだんだんと黄色くなり、少し重たそうだ。

甘い香りのだいすきな新米が頭をよぎったけれど、秋を感じるにはいささか早い気もする。

夏が好きなので、終わるのがいつも悲しくて仕方がなかったけど、今年はさすがに暑すぎてはやく涼しくならないかなあとも思った。



最近は悩み事がない。

夕方がほぼ夜になったくらいの空にうかぶ月が虹色で驚いた。みんなに言ったら信じてくれるだろうか。
写真に撮ってみたら意外にはっきり虹色が写っていて、逆にまた、誰が信じてくれるだろうと思った。




明日は休みだしなあと近所の(と言っても車で10分の)居酒屋に顔を出してみた。
カウンターに座ると、横の席でお酒を飲んでいた人が、わたしはひまが好きじゃないんだよ、と言っている。
わたしもひまが苦手だ。

努力している今が楽しい、大変だけど別につらくなくて全部が楽しい、などと大声で語るツラが不幸そうにみえた。

彼女が言っていることには、概ね共感してるというのにおかしな話だなあ、

今のわたしはどんなツラをしているだろう。

他人の顔を不幸そうだと言ってしまえる自分がとても恥ずかしい。



明日は台風だから夜はどこにも行けないよ、と
お酒を飲んだ帰りに、車の中で代行屋さんが言った。わたしを乗せるのは3回目だから、家までの道案内をしなくても大丈夫だと言う。記憶にない。

明日どこにも行けなくなるなら今どこかに行かないと、と焦り始めて深夜3時、何人かに明日は台風だよと連絡をしたが、もちろんだれからも返信は来ない。
嵐の日はポテトチップスを食べながら映画を観たい。いつどこで刷り込まれた感覚だろう。

沖縄で暮らしていた時、サンエーが閉まると会社が休みになるので、サンエーの臨時休業を心待ちにして、今か今かと台風パーティーに向けて備えていたことを思い出した。

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2024.8.16

昼に飛び起きて急いで準備をした。
せっかくの台風を一人で過ごすのは勿体無いと思って、雨風が強くなる前にともだちの家に向かう。


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