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62. 金属を叩いて曲げて作るんです。伝統技法”鍛金”の魅力

こんにちは。

突然ですが、みなさまは”鍛金”という技術を知っていますか?

私が初めて鍛金の存在を知ったのは高校1年生の時。
実は伝統技法を学べる高校に通っていたのです。

もともと日本ならではのデザインや文化が好きだった私は、
そこから伝統工芸の魅力にはまっていきました。

今回はそのきっかけにもなった鍛金について書いていこうと思います。
多分言葉は知らずとも、見たことある!となるはずです。


そもそも鍛金とは?

鍛金とは、金属を金床や烏口などにあて金槌で叩くことで形を変えていく金属工芸の技法で、打ち物、鎚金(ついきん)、鍛冶(かじ)ともいわれます。
金属の棒や塊に熱を加え、叩くことで形を変化させる「鍛造(たんぞう)」、 1枚の板材を当金に乗せて叩き、形を変化させる「絞り加工」、赤熱した状態の金属を打ち付けることで打ち材料同士を圧着させる「鍛接」などの技法が使われます。

https://goto-man.com/faq/post-10266/

鍛金の中でもいくつか技法が分かれていますが、
文面よりも写真を見た方がイメージしやすいかと思いますので、学生時代に作った作品をもとにちょっと紹介していきます。(アルバムを遡ったらありました)

・鍛造

アイアン系のシェルフや、テーブル、あとはお店の装飾などがイメージしやすいかもしれません。

鉄の棒を熱し、柔らかくした状態を金槌で叩いて曲げていきます。

ちなみにこれは学生時代、共同作業で作ったテーブルです。

・絞り加工

銅鍋などがまさにそうです。銅鍋は高校3年間ずっと作ってましたが、
初めて鍛金をやった時は手が腱鞘炎になりました。笑



表面についているポコポコした模様が鎚目(つちめ)と呼ばれるもので、金槌で叩いた痕になってます。もちろんこれもただ叩くのではなく、模様として美しくなるように叩きます。

ちなみに制作過程のイメージはこんな感じ。
金属を熱して柔らかくし、叩いて硬くなったら、
また熱して…の繰り返しです。


鍛金の歴史は紀元前から

金属を叩いて変形させるというシンプルな技法の鍛金は、紀元前4000年より古い時代に歴史を持つといわれており、日本へは、大陸から金属文化が伝わった弥生時代から、銅鏡や鉄剣、甲冑などの製造に使用されています。

https://goto-man.com/faq/post-10266/

甲冑などもイメージしやすいかもしれませんね。
そこから時代を経るにつれ、茶釜や鍋など日用品にも使われる技術となりました。
昔の人ってすごいですよね。発想力が凄い。


絶対買いたい「玉川堂」


学生時代に燕三条にある工場に見学に行った時に素敵な作品がありすぎて、より鍛金の魅力にハマった一つです。

コーヒーや茶器がかわいい!!
これで淹れたコーヒーから1日を始めたい…笑

沢山素敵な作品があるので、よかったら見てみてください。



最後に

いかがでしょうか?
自分も含め、日本には魅力的な技法が沢山溢れています。
ですが、継承者問題もあって、廃れていった・廃れそうな技法があるのも事実です。


私自信、将来は日本各地の伝統工芸に直接触れる旅行をしたいと思っています。
過去のつながりで作家さんなどともご縁があったりするので、違う側面から
貢献していきたいとも思っています。

自分のためにも伝統技法シリーズを書いていこうと思うので、興味ある方は
ぜひ見てみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました!


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