みんなでフロイデ

年末実家に帰るわけでも、親戚に会うわけでもなくなってしまったので、自分1人でなんとか年末を感じるイベントをやるしかなくなった今日このごろの俺。
まぁ、年の瀬というと、クラシック界ではベートーヴェンの交響曲第9番を聞くのがド定番なのだが、そういえば年末に第九を聞いたことが今までなかったなと、なら第九に行ってやろうじゃないかと、思い立ってしまった。
毎年1回以上はオーケストラを聞きに行っているのだが、考えてみれば今年は1回もオーケストラ聞きにいってなかった。なんやかんや言ってるうちに今年も終わってしまう。
まぁなら第九で「フロイデ」言うて、気持ちだけでも歓喜にね年末迎えたいよねという話

第九で検索してみると、まぁたくさん演奏会があるようで。その中でも時間とか場所とかチケットの残りとかいろいろ加味してこちらに行ってきた。

確か、新日本フィルもオーチャードホールも初めてだったような気がしている。でもオーチャードホールは渋谷の東急にあるのはずいぶん前から知っていたので、道に迷うことなく行けた。
第九なら広上さんが良いと、知り合いの触れ込みもあったので、まぁ何より生第九は初めてだったので、ワクワクしていた。

プログラムを手に取るのをすっかり忘れてしまい、前半何を演奏しているのか名前が分からなかったのだが、開始1分でまず泣きました。
やっぱりなんだろう実家のような安心感と言いますか、まぁ今年もいろいろライブ行きましたけど、私が歩き疲れて帰ってくるところはここだなと思いました。ええ。東北生まれクラシック育ちなので。休憩時間にプログラムを取りに行き、さっきのはなんだったかというと、ベートーヴェンの交響曲1番。なんか聞いたことあると思ったら1番か…後半は9番やるとか、凄い構成だなと笑
なんか新日、ベートーヴェンの交響曲を今シーズン(とは言え演奏会軒並み中止になってると思うから今シーズンというか来シーズンみたいな日程だったけど)全部やるみたいなの、やってるらしい。おお、5番とか聞きたいよね。

後半の今回のメインである第九、私のウォークマンには「時計じかけのオレンジ」のサントラのアレンジかかった第九が入っているので、第2楽章と第4楽章はおお、本物だ…感。特に第4楽章のテノールソロとオケだけのとことか、好きなとこなんでね。
何より、触れ込みにあった広上さんの指揮がとても良かった。なんだろう。強弱はっきりしてて、しかもここは大きくして欲しいところ大きいし、小さくして欲しいところ小さいし、聞きやすかった。あと変に音伸ばしたり短くしたりとかそういうのなくて、第九をそのままやってくれた感じ。
ご存知第4楽章は合唱が必要なのだが、まさかの16人。嘘でしょと。まぁコロナ的な意味で最低人数しか入れられなかったのか?でも1人が2人分くらい声出してて、全然演奏には負けてなかった。(てかオーケストラも少なかったのか?)これもっと大所帯で聞きたい曲だなと改めて思った。1万人の第九の音の圧が恋しい。

あとやっぱりベートーヴェンすげぇなって思った。いや知ってたけど。第4楽章1つの曲かな?1〜3はまだ1つの曲だね感あるのに、第4楽章どうしたのってくらい曲変わるじゃん。割と唐突に。これ200年前の曲なんですか?すごすぎませんか。

もう結局ね、たくさんの音が別々の動きしてるのにちゃんとハマる快感はオーケストラでしか味わえないのよ。楽しかったー。