放送大学大学院(1) 出願
出願まで
出願は夏。僕は2020年8月下旬に出願を行った。インターネットでも出願できるようであったが、僕は郵送であった。なお、願書は最寄りの学習センターで配布されている。
「これを出すと、2年間の研究&約50万」と思うと、なかなか筆が重いものである。しかし、今にして思えば、50万でこれほど濃密で充実した日々を送れたのだ。決して高いものではあるまい。
提出書類①出願票
出願票は基本的に、住所氏名や勤務先など当たり前のことしか書かない。この資格を満たしている書類を出身大学から交付を受ける必要がある
提出書類②研究計画書
出願の段階で題目を書く。研究計画書は、その進め方を示すものである。この書き振りこそが合否を分けるのではないかと思う。
オーソドックスな研究計画書の書き方を知らんが、「研究計画だけを書く」というものではないだろう。先行研究の有無や新規性を書く必要がある。
字数制限は1000字程度。極めて短いので、まとめるのが難しい。参考までに、僕は次のような構成とした。
提出書類③志望理由書
志望理由については700字程度が目安である。僕は、問題意識と大学院で研究を希望した理由、そして、「社会経営科学」という専攻にする理由を書いた。
書き振りは個々人の背景によって異なるだろうが、参考までに僕は以下のとおりであった。
問題意識と、やってきたことをアピールすることを念頭に書いてみた。今にして思えば、品がないかなぁとも思うな。
提出書類④卒業研究等
過去に扱った卒論などを要約して書く。500字。
僕は学位授与機構に出した法学の学修成果を記載。学修成果に添付した要約文があるので、それを流用。
おわりに
放送大学大学院は、定員一杯まで入学できる訳ではない。
僕のときは社会経営科学は定員100名に対し出願が78名。このうち合格したのは35名に過ぎない。2.23倍だ。
ここから何がわかるか。
大学入試のように「定員まで絞るための試験」ではないことだ。では何を見るか。「修士論文が完成できかどうか」だ。
試験がそのような性格である以上、1次試験の英語や専門試験より、研究計画書などの出願時に提出する書類の書き振りのほうが重要なのかも知れない。何故か。
第1に、研究計画書や動機から論理性やセンスを見ることはできる。
第2に、何を研究しようとしているかを見ることにより、「2年でまとまるテーマか」というあたりも判断されるのだろう。
2点目の評価がどのように行われているかは知らんが、たとえば「民主主義の限界について」「社会の正義について」みたいな壮大なテーマをブチ上げてるのを見たとき、どう思うか考えてみよう。「2年で答えが出る訳ないやんけ」と思うだろう。
ウィトゲンシュタインじゃないんだから、「既存学問の議論に終止符を打つ」というような壮大な研究テーマは、まず敬遠されるだろう。2年、それも働きながらの研究ではとてもとても…。
「巨人の肩に乗って」という。
先人の研究を基にして、ちょっと先へ進み、学問の発展に貢献することである。そう、ちょっと先の景色を見るくらいの新規性がちょうどいいだろう。
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