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『戦争と平和』を読む日日

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トルストイの『戦争と平和』を読んでいます。
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#夏の読書感想文

O・ヘンリー「幻の混合酒」を読む

O・ヘンリー「幻の混合酒」(『1ドルの価値/賢者の贈り物 他21編 』光文社古典新訳文庫所収)。 毎年年末近くになると、つい手が伸びる本がある。 山口瞳『酒呑みの自己弁護』(ちくま文庫)。読んだからといってべつに酒の飲み過ぎだと反省するわけもないのだが。 この本を読み進めていくと「失われた混合酒」という章があって、その冒頭にこうある。 酒がテーマになっている小説では、O・ヘンリーの『失われた混合酒』の右に出るものはない。 しかも、 私は『洋酒天国』というPR雑誌を編