田舎でフリーターとして生きる僕たちはどうするべきか

日本は一度失敗したら取り返しがつかないと言われていたり言われていなかったりする。

人は自分の受け入れたい情報のみ印象に残る傾向があるから、真実がどちらかは断定できない。自分の状況に問いかけてみると良い。次の意見のうちどちらも耳にする。

失敗してもそれは経験である。頑張ればどうにかなる。

失敗してしまったら人生終了。

(※ここでいう失敗とは、無職独身職歴なしのことである。新卒カードを失って、ブランクがあり、職歴もない30歳過ぎレベルのものであり、受験や仕事の失敗は含まれない)

ただ、30歳をすぎて(アルバイトという立場を隠したりオープンにしたりして)いろんな立場の人と話してみて分かったのは、世間話レベルでは「気にしない」という人でも、いざ雇用などリアルな話となると、失敗やブランクを気にすることは多い、ということである。本音と建前の差は大きい。ネットに書かれているのは建前であることが多い。

日本は失われた三十年を迎える。バブル崩壊から弱者切り捨ての世になり、景気対策はほとんど効果がなく、実際の景気とはかけ離れて日経平均だけが三十年ぶりの3万円台を回復した。

しかし僕たち庶民は全く好景気を感じない。生活は苦しくなる一方で、消費税増税や新型コロナ・買い物袋有料化など悩みの種は尽きない。旅行はおろか外食や買い物そのものも控える始末である。

今、多くの人が行動を制限されている。地方都市ですら、(僕のバイトの前後の時間帯では)人の出入りはいつもの半分以下である。もちろん、深夜に騒ぐ酔っ払いの数はあまり変わらない。彼らは感染したら病院で弱った顔をして調子のいい言い訳をして助けてもらう術を心得ている処世術のプロである。決して尊敬できるプロではないが。

飲食店にはほぼ無条件で補助金が配布され、個人経営の小規模飲食店はむしろバブルである。近所の個人経営の弁当屋もバブルのようである。飲食店だけ不公平だと感じたが、「飲食店は多額の補助金をもらっているのだから不景気な僕たちが(応援のために)わざわざ行く必要はない」と思わせるためかもしれない。だとしたらなかなかの策士である。

しかし、コロナ禍では飲食業の接客アルバイトほど不憫な存在はない。コロナ感染というリスクと隣合わせで命懸けで仕事をしているのに時給が八百円前後とは(地方の相場はそのくらいである)。各地でクラスターが発生している保育や介護業界の非正規職員も不憫であるが、月収換算するとまだ救われる。正社員の道もあるだろうし。飲食業のアルバイトの将来は起業(自分の店を持つ)以外にほとんど道がない。そしてこの時期は起業にもっとも不利な時期である。

飲食業の接客アルバイトは(高給でない限り)仕事を辞めることをお勧めする。コロナに感染してもかまわないなら別だが。

「命あっての物種」という言葉がある。いくら高給でも、飲食業の高給などたかがしれているだろうし、感染したら治療のためにコストがかかるし、若くても疾患があれば死亡する危険もある。飲食業はかなりリスクが高い。

ただ、アルバイトといえども僕のように飲食業以外の業種についている人間も多くいるだろう。

社会に出るのを失敗して田舎でアルバイト生活を強いられている僕らはどう生きるべきか。ようやく本題だが、結論は簡潔である。僕たちはいまのところ、臆病に引きこもるしかないのである。つまり現状維持である。あえてこの時期に逆張りして都会に出て正社員になりたいと考える人もいるかもしれないが、逆張りで人生がうまく行くことは滅多にない。

明治生まれの小説家、菊池寛の言葉が思い出される。

「病気を怖れないで、伝染の危険を冒すなどと云うことは、それは野蛮人の勇気だよ。病気を怖れて伝染の危険を絶対に避けると云う方が、文明人としての勇気だよ」

現代人にとって身につまされる言葉である。僕は仕事の前後以外、引きこもることに決めた。

しかし引きこもりでもすることはたくさんある。筋トレをするのもいいし、資格をとるのもいいし、自宅研究をするのもいいし、プログラミングをしてもいいし、創作をするのもいい。

ただ、投資はどうだろう。株や仮想通貨など投資をする人が増えたようだが、個人的にはあまり感心しない。株価は2021年2月現在は好調だが、確率論的に考えて、長くすればするほど、利益と損失は同額に近づいていくことは明白である。投資会社のように戦略的にやればいいが、個人でやるには時間がかかりすぎる。

もちろん、全てをプロに任せられる投資信託はありかもしれないが、それこそ資産に余裕のある人だけだ。投資は時間も貯金もない我々庶民ががすることではない。投資については別記事を書く。

僕の近所では、飲食店や理髪店・美容院などの起業が目立つが、かなり大胆な賭けである。百年に一度のパンデミックである。今、何も持たない僕たちが賭けに出るのは無謀である。無謀と勇気は別物である。(もちろん、この時期に出店している個人店には、僕の知らない秘訣や勝算があるのかもしれないが)

※どうしても起業したい人は宅配弁当屋だけはやってもいいかもしれない。工夫して宅配体制を整えてやれば、良い商売である。もちろん配布時にコロナの感染リスクがあるが、それ以上に利益が見込める。ただし自ら宅配するか、宅配員には多額の特別報酬を払うべきである。

※人口密集地では、ウーバーイーツなどの宅配専門職もありかもしれないが、コロナ禍ではリスクが高いので、平常時より時給を(少なくとも2倍以上)多くもらうべきである。

(※ note 初心者で勝手がわからないですが、当分こんな感じで記事を書かせていただきます。おそらく随時微修正していきます。よろしくお願いします)

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