『先生。ぼく、今幸せなんだ』 健太くんはそう言って笑った。目の下には黒ずんだクマ。頬はひどく窪んでいた。でも、その表情は、至福に満ち溢れたものだった。 しか…
たっぷりと水分を含んだ布地がふくらはぎに吸いつき、足枷のようになっている。濡れたズボンの裾から滴る雨雫。それが肌の表面を沿って流れ、靴下を重くさせるのを感じる…
4月24日発売の澤村伊智さんの最新刊。発売日に買いに行き、25日にようやく読み終えました。読みたてホヤホヤの感想文を書きたいと思います。 〈「斬首の森」あらすじ〉 鬱…
はじめまして。howariと申します。 monogataryを主に小説を書いています。 ホラー映画苦手だし怖がりなのですが、ホラー小説を主に書いています。なぜか、ホラーを書きたく…
howari
2024年5月8日 11:42
『先生。ぼく、今幸せなんだ』 健太くんはそう言って笑った。目の下には黒ずんだクマ。頬はひどく窪んでいた。でも、その表情は、至福に満ち溢れたものだった。 しかし、三日後。健太くんは行方不明になる。学校の下校中に忽然と姿を消したのだ。 それだけじゃない。他のクラスでも行方不明の生徒がいるし、この町に住む人々も行方不明になっている。 警察が色々と調べているが、まだ不明者は見つからないし、原因も
2024年4月26日 10:45
たっぷりと水分を含んだ布地がふくらはぎに吸いつき、足枷のようになっている。濡れたズボンの裾から滴る雨雫。それが肌の表面を沿って流れ、靴下を重くさせるのを感じる。 足が思うように、前方へ進まない。もう歩けない。しかし、私があれを見つけないと。あの子が。私のかわいいあの子が——助からないのだ。 ふっふっ、と冷たい息の隙間から、諦めにも似た笑みが漏れた。見つかるわけないじゃない。もう30年も前の
2024年4月26日 06:24
4月24日発売の澤村伊智さんの最新刊。発売日に買いに行き、25日にようやく読み終えました。読みたてホヤホヤの感想文を書きたいと思います。〈「斬首の森」あらすじ〉鬱蒼と暗い森の中に立つ合宿所。ある団体の〝レクチャー〟を受け洗脳されかけていたわたしは、火事により脱出する。男女五人で町へ逃げ出そうとするが、不可解な森の中で迷ってしまう。翌朝、五人のうちのひとりの切断された頭部が発見される。頭部は、
2024年4月25日 16:29
はじめまして。howariと申します。monogataryを主に小説を書いています。ホラー映画苦手だし怖がりなのですが、ホラー小説を主に書いています。なぜか、ホラーを書きたくなる…自分でも自分の心理を理解できないですね(笑)その他、恋愛やミステリー、ファンタジー、コメディなども書きます。いつか自分の小説が本になり、書店に並ぶことを夢見て執筆を頑張っています。https://monogata