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ぼくの世界には色がないという話

はじめまして。
なか川と申します。
遥か遠い昭和の生まれ、いわば氷河期と呼ばれる時代に氷漬けにされて生きてきた人生です。とうぜん独身、いちおう働いていて、東京のとある街で一人で生きている。
家族を作ることもなく、かと言ってなにかを生み出すわけでもなく、社会的にほぼ無価値と言ったらアレなんだけども。まぁ無価値。

そんな自分の世界には、色がない。

なんつって、なんて、おじさん構文をかましたくなるぐらいには色がない。
そしてそれは、ザ・マミィのコント「金持ちの息子」で酒井君が言っていたセリフをうっすらインスパイアしてるぐらいには、オリジナリティもない。

酒井君演じる「たかし」は、林田さん演じるビッグな大富豪の父親から溺愛されて、欲するものはなんでも与えられる。やらなくていいことはしなくていい、ずっと与えられるがままの人生を送っている。
しかし、彼は自分がダメな大人になることを知っている。何でもかんでも買い与える林田お父さんに訴える。

「ぼくの世界には、色がない」と。

自分自身親になるわけでもなく、誰かの家族になるわけでもなく、社会的貢献をするわけでもなく、趣味でなにかをDO IT YOURSELFするわけでもない。
こんな自分が空虚な人生に色を与える方法はただひとつ、

誰かの色を借りることだ。

物心ついた頃から、自分が何かをするのではなく、何かをしている誰かを好きになり、肉眼に焼き付け、買い漁り、消費することに夢中だった。それはほんとにもう、太古の昔から。
ジャンルは何でもいい。お笑い芸人、アイドル、バンド、漫画、野球、サッカー、フィギュアスケート…何かをやっている人たちの煌めきこそが自分の色だと言い聞かせて、いわゆる「推し」こそが人生オブ人生。長続きするのもあれば、一瞬で推し切って満足する対象もあった。その基準は、未だ分からずです。

自分はたかし君同様知っている。
もうとっくにダメな大人であり、それは自分の色ではないことを。
だけど、自分は死ぬその日まで、誰かを推していたいと思う。その煌めきの片鱗にちょっとでも光が当たって、目の前の視界がカラフルに見えることはマヤカシでも生きていると思わせるには充分だ。
色が無くなりそうになれば、次から次へとどんどん対象をシームレスに推していき色を加えていく。視界がグレーになるのは御免だ。

そんなこんなで、たくさんの「色」のようなものを与えてくれる推したちに敬意を払いつつ、色々まとめたくなったので始めます。しょうもないからこそお金を取ろうかとも。

以後、よろしくおねがいします。

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