「頭を冷やしてたんだと思います…」
数日前ミーティングが白熱していた時、お客さんの対応が入ったタイミングで社長が姿を消した。
3人で会議をしていたため、もう一人の方と白熱して喋って「次はこんなことを社長に伝えよう!」とか「こういう言い方の方が伝わりますかね?」とかとにかく熱くなっていた。
社長がしばらくして帰った時。
「いざ出陣!!」
鬨の声が鳴ったかと思われた瞬間、僕はなんだか力が抜けてしまった。
ヘロヘロ〜。
社長は急にいなくなる前と後では少し雰囲気が違うというか、さっきより格段に落ち着いていて、なんとなく優しいオーラを感じた。
僕はそれを見た途端に力が抜けてしまった。
それがどうにもこうにも忘れられなくて、しばらく頭の片隅に眠っていたが、タイミングを逃してしまい伝えられずにいると、今日僕の退勤前にレッスンが終わり、暇そうにしている社長を見つけた。
「今だ!」と思い、頭に浮かんだ順番で話してみた。
いなくなった先で何していたのか。何が原因で、あの短時間で、どうやって、そんな落ち着きを手に入れることができたのか?不思議でしょうがなかった。
「頭を冷やしてたんだと思います…」
社長の第一声はそれだった。頭の中が「へ?」という文字で埋め尽くされていくのを感じたので詳しく聞いてみると、文字通り外に出て冷たい空気の中でぼーっとしていたらしい。
思えばここ数日間。僕は退勤時間には真っ直ぐ家に帰り、軽い筋トレと丁寧な食生活。たまにはラップでもして頭の体操。時間確保のために風呂の時間をなるべく早く終わらせようと、シャワーのみで済ませたりしていた。
充実してるけど、息つく暇もありゃしない!!!!!!
体も健康。心も健康。だけど頭が疲れてる。
「へ?」が「ハッ!」に変わった瞬間だった。
This is 盲点。
社長の姿を見て”戦わずして勝つ”とはこのことか!と思った。
ミーティングで白熱した意見の交換会はそういう側面もあり、社長のあまりの落ち着きように僕は戦意を喪失して、結果的にお互いがお互いを思い合って、みんなの休みが月に2日ずつ増えた。
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