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養生訓 巻第四 飲茶附煙草 鳳凰堂流解釈⑥


原文を現代文に改変
たばこは近年天正、慶長の頃、異國より渡る。淡婆姑(たんばこ)は和語にあらず。蠻語なり。近世の中華の書に多く載せたり。又煙草と云う。

朝鮮にては南草と云う。

和語これを莨菪(ろうとう)とするは誤れり。莨菪は別物なり。

煙草は性毒あり。煙を含みて眩い(めまい)倒るる事あり。習えば大いなる害なく、少しくは益ありといえども、損多し病を為す事あり。

又火災のうれいあり。習えば癖になり、むさぼりて後には止め難し。事多くなり、いたつがわしく家僕を勞す。初より含まざるにしかず。貧民は費え多し。

鳳凰堂流意訳

たばこは近年天正、慶長の頃、外国から来た。

淡婆姑(たんばこ)と言うのは日本語ではなく外来語である。

近世の中国の書に多く記載されている。又煙草と言う。

朝鮮では南草と言う。

日本語でこれを莨菪(ろうとう)と言うのは間違いで、莨菪は別物である。

煙草は性に毒がある。

煙を含むと眩い(めまい)がし倒れる事がある。

慣れれば大きな害はなく、少しは益があるが、損が多く病となる事がある。

又火災の憂いがある。

慣れれば癖になり、むさぼって後々止められなくなる事が多くあり、面倒である。

最初から吸わないに限る。

貧乏であれば出費が大きくなる。

鳳凰堂流解釈
たばこの性質と害について。

多少の益とは、辛温により神経性のストレスを緩和したり、集中力を上げる事。

害は
吸い始めに酸素不足等によるめまいや急性貧血

火災、中毒性、金がかかる等です。


養生訓 巻第四 飲茶附煙草 鳳凰堂流解釈終

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