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養生訓巻第二総論下 鳳凰堂流解釈⑦


原文を現代文に改変
養生の道は、たのむを戒む。

我が身の強きを頼み、若きを頼み、病の少ないゆるを頼む。これ皆災いの本なり。

刃の鋭きを頼んで、堅きものを切れば、刃折る。気の強きを頼んで、妄りに気を使えば気減る。脾腎の強きを頼んで、飲食色欲を過ごさば病となる。

鳳凰堂流意訳
養生の道は、何かに頼る事を戒めている。

自分の身体の強さに頼り、若さに頼り、病が少ない事に頼る。これは全て災いの本である。

刃が鋭い事に頼って、堅い物を切れば刃は折れる。気が強い事に頼って、妄りに気を使えば気は減る。脾腎が強い事に頼って飲食色欲に耽れば病となる。

鳳凰堂流解釈
頼る。これは他人だけでなく、自分の身体にもできるだけ頼らず、気の巡りを重視しましょうと言っています。

基準を低くしておけば、必要な時には大きく出せ、気の循環は長く平常運転できます。これを認識していないと、ついつい使い過ぎてしまいます。

使い過ぎるとどこかで怪我をしたり、事故にあったりします。

怪我は心が先走って身体がついてこない状態。

事故も同じですが、ぶつけられた時でさえ、自分が目的地しか見てないから避ける事ができない場合があります。

心の加減1つで体内の病気だけでなく、事故や事件への遭遇率も変わってきます。

この点は、身体が弱い人程感じ易く、強い人は老いてもできると思って無理をしがちなので、如何に心の操作、思考の熟成が必要なのかを説いています。

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