鍼灸大成 巻一 鍼灸直指 鳳凰堂流解釈⑲
原文
感于寒則受病,微則為咳,甚者為洩、為痛。
乘秋則肺先受邪,乘春則肝先受之,乘夏則心先受之,乘至陰則脾先受之,乘冬則腎先受之。
帝曰:何以異之?
曰:肺咳之狀,咳而喘息有音,甚則唾血。
心咳之狀,咳則心痛,喉仲介介如梗狀,甚則咽腫喉痺。肝咳之狀,咳則兩脅下痛,甚則不可以轉,轉則兩 下滿。脾咳之狀,咳則右 下痛,陰陰引肩背,甚則不可以動,動則咳劇。腎咳之狀,咳則腰背相引而痛,甚則咳涎。
鳳凰堂流意訳
冷えを感じて病になる場合、微かなら咳になり、酷ければ体外へ出そうとして出せなければ痛みになります。
秋に冷えが入ると肺が始めに邪気を受け、春に冷えが入ると、肝が始めに邪気を受け、夏に冷えが入ると、心が始めに邪気を受け、至陰に冷えが入ると、脾が始めに邪気を受け、冬に冷えが入ると、腎が始めに邪気を受けます。
帝は尋ねた。どのような違いがあるのか。
岐伯は答えた。
肺咳の状態は、咳をした際の呼吸音があり、酷ければ血を吐きます。
心咳の状態は、咳して心痛が起こり、喉が詰まって硬く感じ、酷ければ咽腫喉痺が起きます。
肝咳の状態は、咳して兩脅下痛があり、酷ければ回旋動作ができず、回旋動作を行うと張った感じがします。
脾咳の状態は、咳して右 下痛があり、奥で肩背にひっぱるような感じがあり、酷くなると動けず、動けば咳が激しくなります。
腎咳の状態は、咳して腰背に牽引痛が起こり、酷ければ咳涎となります。
鳳凰堂流解釈
五臓の咳についての詳細な説明。
感覚的に捕らえるなら、
肺→呼吸音、唾血
心→心痛、喉の腫れ
肝→脇の痛み、回旋動作不可
脾→右下痛が肩背へ牽引、動くと咳が酷くなる
腎→腰背の牽引痛、咳涎
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